J-REAT売買高過去最高を記録/日本銀行発、景気対策に一定の効果!
リーマンショック:市場が半分に縮小
東京証券取引所が平成22年末の12月30日、発表した平成22年売買概況によると、J-REAT(不動産投資信託)の年間売買高が前年を約4割強も上回る880万4,000口と過去最高を更新しました。日銀は昨年12月に包括的金融緩和政策によるJ-REATの買入れでその信用、安心感から個人投資家へ投資意欲を促したようです。また日銀は、同時にETF(上場投資信託)の買入れも行っており、ETFの年間売買高も前年の約1割強の22億1,000万口となり、過去最高だった平成20年にほぼ並びました。
J-REAT市場は平成13年に創設され、昨年12月時点では35銘柄が上場しています。リーマンショック前の平成19年5月末時点では、時価総額が6兆8,000億円の市場に成長しましたが、現在は3兆7,000億円と約半分に縮小してしまいました。日銀の継続した金融支援に、不動産市場の活況が期待されます。
魅力は高配当、高い信用力/J‐REAT
J-REAT市場の全銘柄の情報や中立、公平な投資情報は、J-REATのポータルサイト「JAPAN-REIT.com」で提供されています。「JAPAN-REIT.com」では、平成21年4月より会員である個人投資家を対象としたアンケート調査「JAPAN-REIT.com 個人投資家インデックス」を月次で公表。
12月のJ-REATに関するアンケート調査によると、3ケ月後のJ-REAT指数の見通しでは、120人の個人投資家の85%が「上昇する」と答え、「100ポイント程度上昇する」が45.83%と最も多くなっています。また「400ポイント程度上昇する」は10%と前月より増加するなどJ-REAT市場に勢いが感じられます。
「銘柄選択の基準、重要視することは何か」の質問では、84%に当たる101人が「配当利回り」と答え、次に「母体の信用力」の65人が続いています。日銀が買い入れた信用、安心感はJ-REAT指数に表れたようです。

日銀金融対策、ここまでは予想通り・・・・なのか?
高利回りが魅力のJ-REATは、株式と同様に物価や景気に影響を受けやすく、インフレ時には基準価額が上昇しやすい強みを持っています。一方、景気後退時には、株式よりも値下がることもあり、日銀初のJ-REAT買入れは、都心部を中心に不動産の底値を脱したともとれ、デフレ脱却の目安の一つとなるでしょう。
日銀がJ-REATの買入れを発表してからJ-REAT指数は、買入れ前から18%も増加。昨年12月の買入れで過去最高の売買を行うなど、ここまでは日銀の思惑通りの展開でしょう。
J-REAT市場に活況/都市部の不動産牽引役に
投資家から集まった資金は、マンションやオフィスビル、ホテル、ショッピングセンターなど商業施設に投資され、街に活況を呼び戻します。そしてJ-REATの価格が上がれば、運営会社の増資意欲は促され、新たな不動産の購入にも繋がるでしょう。結果として、J-REAT市場にも活況を与え、国内外の投資家が集まりさらに市場が大きく拡大されます。
リーマンショック以降、日本の不動産は大きく下落しましたが、すでに都心の人気地区では価格が上がり始めています。発売後すぐに完売という新築マンションも少なくありません。空洞化が進む国内市場において街に資金が流れ始め、不動産が牽引役となって他の産業へ波及効果をもたらせ、デフレ脱却のシナリオが実現しつつあると思われます。
[2010.1.7]
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