運行再開まであと数週間!トラブル続くB787機・ボーイング社「出火要因は排除、100%安全」

B787:翼や舵、ブレーキなど電気部品とモーターで動作する「電気飛行機」

130320_1.jpg

バッテリーなど異常過熱トラブルが相次ぎ世界的に運航が停止されているボーイング787(B787)は、改良バッテリーの安全性テストが進み、早ければ今後、数週間でFAA(Federal Aviation Administration:米国連邦航空局)から運行再開の最終承認が得られる見通しとなりました。
B787は、200〜300人乗りの中型機でありながら東京・ニューヨーク間をノンストップで運航できるほど燃費効率が優れた機種。機体の1/3は日本の先端技術が施され「電気飛行機」とも呼ばれています。従来は、翼や舵、ブレーキなど油圧などが利用されていましたがB787は、電気部品とモーター駆動により動作され、軽量化が図られています。
燃料漏れ、ブレーキ不具合、バッテリー出火など相次ぐトラブル
B787は、次世代旅客機として期待されるものの、試験飛行中から燃料漏れやブレーキの不具合、潤滑油漏れなどトラブルが相次ぎ、なかでもバッテリーの出火事故は致命的となり今年1月16日、FAAは世界各国の航空当局に同機の運航停止を命じました。
●B787のこれまでの主なトラブル
1月7日 :ボストン・ローガン空港でJAL機がバッテリー発火事故発生
1月11日:羽田空港発、松山空港行きのANA機で操縦席の窓にひびが入るトラブル発生
     :宮崎空港でANA機が離陸前の点検中に左エンジンからオイル漏れが発生
1月13日:成田空港でJAL機が整備作業中に燃料漏れ発生
1月16日:山口宇部空港から羽田空港に向かうANA機が飛行中、バッテリーから発生した煙で機内に異臭
      高松空港に緊急着陸し、乗客乗員がスライドシューターで脱出の際、5名の軽傷者が出る事故が発生
1月17日:FAAの措置を受け国土交通省が航空各社へ運航停止を命ずる
バッテリシステム設計担当の仏タレス社「ユアサとの連携は正しい選択だった」
バッテリーを供給するGSユアサは3月4日、B787の早期再開に向け米ボーイング社と協力を継続する声明を発表。米ボーイング社では、すでにバッテリー改善策をFAAと国土交通省に提出。3月12日には新バッテリーを搭載した2機の限定的な試験飛行が許可されました。
バッテリーのシステム設計を担当する仏タレス社は、ユアサのリチウム電池を採用したことについて、効率性の最大化に最適な技術としてユアサとの連携は「正しい選択だった」との認識を示しました。
米ボーイング社・コナー社長、再開時には「私が一番に搭乗する」
B787は世界に50機が供給され、このうちANAが17機、JALが7機と日本が半数を占め、米ボーイング社でも日本が需要な市場であることを認識。トラブル後に初となる会見は3月15日に日本で行われ、詳細な改善策が説明されました。
改善策では、バッテリーシステムは見直され、絶縁体や仕切り版を新設し耐熱性を強化。バッテリーへの負担を軽減するなど「出火要因は排除、100%安全」と強調。同社コナー社長は、再開時には「私が一番に搭乗する」と述べました。
B787は、日本の航空会社が世界の先陣を切って導入しただけに今回の運航停止と、今後の運行再開には世界から大きな注目を集めます。
[2013.3.20]

記事一覧


日銀はなぜ今、利上げするのか―物価を抑えて、成長まで抑えてよいのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 19

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月23日「秋分(しゅうぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 18

最低賃金1,177円時代へ――「賃上げできない会社」がこれから直面すること

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 08

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月7日「白露(はくろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 01

人手不足国家・日本は外国人材で救われるのか?――2027年「育成就労制度」で変わる中小企業の採用

八木宏之の経済時事ウォッチ 未分類

2026 / 08 / 24

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月23日「処暑(しょしょ)」です。◆

季節のお便り 未分類

2026 / 08 / 18

日銀はなぜ利上げを急ぐのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 14

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月7日「立秋(りっしゅう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 08 / 03

骨太の方針2026を読み解く

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 02

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月23日「大暑(たいしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 07 / 21

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(後編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 17

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(前編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 06

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月7日「小暑(しょうしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 30

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月21日「夏至(げし)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 19

日銀はインフレの原因を見誤っているのではないか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 17

2026年上半期の日本経済を総点検

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

季節のお便り

2026 / 06 / 03

「関税ショック」後の中小企業サバイバル戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 29

2026年「骨太の方針」はなぜ重要なのか ― 中小企業経営者が知るべき“国家の方向性”と与党内のせめぎ合い

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 21

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月21日「小満(しょうまん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 19

大胆な投資促進税制とは何か

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月5日「立夏(りっか)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 02

日銀「金融政策決定会合」から読み解く日本経済

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 29

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月20日「穀雨(こくう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 17

値上げは悪いこと?物価高時代に企業が取るべき経営戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 17

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月5日「清明(せいめい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 02

日本企業に起きている「静かな淘汰」

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 31

金融政策決定会合(3月)-中小企業経営者が知っておくべき金融環境の変化-

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 23

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月20日「春分(しゅんぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 16

エネルギー価格上昇に中小企業はどう対応するか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 12

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月5日「啓蟄(けいちつ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 02

第二次高市内閣で日本の産業政策はどう変わるのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 26

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月19日「雨水(うすい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 16

【衆議院選挙後】新政権と金利上昇をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 01

消費税減税は実現するのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 31

日銀金融政策の転換期をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 25

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月20日「大寒(だいかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 17

2026年度予算――規模・評価軸・企業経営への示唆

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 03

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月5日「小寒(しょうかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 02

日銀・金融政策決定会合(12月) 利上げの背景と今後の政策運営

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月22日「冬至(とうじ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 17

取引適正化推進法(旧:下請法)とは?

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月7日「大雪(たいせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 03

外国人のビザ要件強化の背景とその影響

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 30

高市政権×21兆円補正予算:中小企業に訪れる“追い風”

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 24

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 16

ガソリン税ついに廃止!軽油も2026年にゼロへ

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月7日「立冬(りっとう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 04

どう変わる?日銀の10月会合に見る金融政策の行方

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 31