ゆうちょ銀行「住宅ローン」及び「法人向け融資」事業参入準備、保証会社へ出資・出向!判断は金融庁!

郵政民営化委員:融資事業参入は「実施することが適当」

130125_1.jpg

ゆうちょ銀行は、住宅ローン参入に向け、貸し倒れに備えた保証を手当てするため提携するスルガ銀行傘下の保証会社・SDP株式会社に出資する計画を示しました。住宅ローン業務に参入する際の課題となっていた「リスク管理体制」を整備し、早期の業務開始を目指します。
ゆうちょ銀行は昨年平成24年9月、住宅ローンや法人向け融資事業の参入への認可を申請。12月18日には、政府の郵政民営化委員会が、ゆうちょ銀行の融資事業参入について条件付きで「実施することが適当である」との意見書がまとめられ、金融庁へ承認の判断を委ねました。
金融庁:民営化発表直後に「認可の可否について判断する段階にない」
ゆうちょ銀行は、平成20年5月よりスルガ銀行の住宅ローン媒介業務を開始。SDPへの出向は8名を実施。今年4月の融資事業参入を目指し、SDPの人員を10名に拡充する計画。融資の取扱い状況に合わせ、段階的に人員を強化し5年後には14名体制へ拡充。スルガ銀行との人員構成比がほぼ同数となることを想定しています。
ゆうちょ銀行は、SDPへの出資と人員拡充と着々と準備を進めるものの、認可権限を持つ金融庁では郵政民営化委員会が「実施は適当」と応えた12月18日、「審査の進捗状況から、およそ認可の可否について判断する段階にない」との異例のコメントを出しました。
ゆうちょ銀:金融庁からは怒り!?民間金融機関からは猛反発!
金融庁が指摘するのは、ゆうちょ銀行の教科書のような書類や、課題の残るリスク管理計画です。さらに曖昧で、要請された情報を小出しするなど金融庁に対し、良い印象が与えられなかった事が原因のようです。金融庁では、リスク管理体制など厳格に審査する方針を提示。麻生金融相は、昨年暮れに「とても間に合う状況ではない」と述べ、今年4月のスタートは絶望的ですが、SDPへの出資、人員拡充でゆうちょ銀行も対抗策をとります。
昨年12月18日には、全国銀行協会など金融7団体からなる「郵政民営化を考える民間金融機関の会」が「民業圧迫」を強く訴える共同声明を発表。金融庁、民間金融機関の包囲網をどう懐柔するのか次のゆうちょ銀行の手腕が見ものです。
ゆうちょ銀「民間が手の出しにくい案件を請負」、日本版サブプライムの懸念
これまでゆうちょ銀行は、新分野の住宅ローン事業参入に関して、「収益力の強化が必要」との見解から、民間金融機関を補完する住宅ローンを担うことを訴えてきました。住宅ローンの対象を民間が扱いにくい低所得者層や高齢者、自営業者などを主に展開する方針を示しました。融資期間としては、50年の超長期ローンも請け負うなど、貸し倒れリスクが高そうな案件は、日本版サブプライムローン問題に発展する懸念も残ります。
 
タイミングは金融円滑化法終了時に参入
現在、住宅ローンは史上最低金利が続いています。過当競争にあるのも現実です。中小企業金融円滑化法が3月末で終了するし中、ゆうちょ銀行の融資事業新規参入はローン市場にどのように影響を起こすのか、ぜひ救済型ローンであって欲しいく、これからの動きから目が離せません。
[2013.1.25]

記事一覧


◆二十四節気◆令和8年(2026)10月23日「霜降(そうこう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 10 / 19

10年で企業倒産はどう変わったか――増える小規模企業の倒産

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 10 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)10月8日「寒露(かんろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 10 / 04

日銀はなぜ今、利上げするのか―物価を抑えて、成長まで抑えてよいのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 19

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月23日「秋分(しゅうぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 18

最低賃金1,177円時代へ――「賃上げできない会社」がこれから直面すること

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 08

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月7日「白露(はくろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 01

人手不足国家・日本は外国人材で救われるのか?――2027年「育成就労制度」で変わる中小企業の採用

八木宏之の経済時事ウォッチ 未分類

2026 / 08 / 24

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月23日「処暑(しょしょ)」です。◆

季節のお便り 未分類

2026 / 08 / 18

日銀はなぜ利上げを急ぐのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 14

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月7日「立秋(りっしゅう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 08 / 03

骨太の方針2026を読み解く

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 02

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月23日「大暑(たいしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 07 / 21

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(後編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 17

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(前編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 06

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月7日「小暑(しょうしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 30

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月21日「夏至(げし)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 19

日銀はインフレの原因を見誤っているのではないか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 17

2026年上半期の日本経済を総点検

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

季節のお便り

2026 / 06 / 03

「関税ショック」後の中小企業サバイバル戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 29

2026年「骨太の方針」はなぜ重要なのか ― 中小企業経営者が知るべき“国家の方向性”と与党内のせめぎ合い

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 21

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月21日「小満(しょうまん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 19

大胆な投資促進税制とは何か

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月5日「立夏(りっか)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 02

日銀「金融政策決定会合」から読み解く日本経済

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 29

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月20日「穀雨(こくう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 17

値上げは悪いこと?物価高時代に企業が取るべき経営戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 17

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月5日「清明(せいめい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 02

日本企業に起きている「静かな淘汰」

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 31

金融政策決定会合(3月)-中小企業経営者が知っておくべき金融環境の変化-

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 23

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月20日「春分(しゅんぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 16

エネルギー価格上昇に中小企業はどう対応するか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 12

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月5日「啓蟄(けいちつ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 02

第二次高市内閣で日本の産業政策はどう変わるのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 26

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月19日「雨水(うすい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 16

【衆議院選挙後】新政権と金利上昇をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 01

消費税減税は実現するのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 31

日銀金融政策の転換期をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 25

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月20日「大寒(だいかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 17

2026年度予算――規模・評価軸・企業経営への示唆

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 03

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月5日「小寒(しょうかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 02

日銀・金融政策決定会合(12月) 利上げの背景と今後の政策運営

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月22日「冬至(とうじ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 17

取引適正化推進法(旧:下請法)とは?

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月7日「大雪(たいせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 03

外国人のビザ要件強化の背景とその影響

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 30

高市政権×21兆円補正予算:中小企業に訪れる“追い風”

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 24

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 16