日韓EPA交渉再開へ!FTAAP構想の実現で中小アジア市場へ進出、経済連携強化

韓流ブームで両国に経済効果

111015_1.jpg

民主党、前原政調会長は10月11日、ソウル市内のホテルで講演し、日韓EPA(経済連携協定)を契機に絆を強め、経済交流、人的交流がさらに拡大し両国の繁栄が生み出される」と、中断したままのEPA締結交渉の再開を訴えました。同相は、日韓関係について「価値観を共有する隣国同士、極めて重要な戦力的なパートナー」と強調しました。
故金大中大統領の日本文化解放政策によって、日本国内に韓流ブームをもたらせたことを例にたとえ、EPAが両国にメリットがあると強調しました。第1次韓流ブームでは両国で3,000億円の経済効果が生まれたと言われます。
日本の貿易:欧米からアジア圏へシフトし中小も参入
10月6日には、玄葉外務相が訪韓し、キム外交通商相に交渉の再開を要請しており政府・与党一体で自由貿易を促しています。自由貿易を進め、海外へ出て稼いだ資金を国内の成長産業に再投資するしくみなどがなければ、国内の産業は衰退してゆきます。
アジアは巨大な市場に成長し、世界各国が自由貿易を推進し、成長する市場へ参入を狙っており、日本はこれ以上、貿易で遅れをとることは許されません。過去、日本の貿易は、高度成長期に欧米を中心に、自動車や電機産業など邁進し、中小企業はその下支えをしてきました。今では中国をはじめ、韓国やインド、ベトナムなどアジア諸国が貿易の中心となっており、同じアジア圏内、モノやヒトが動きやすくもあります。運賃や送料、規制などまだまだ輸出できる製品はあるはずです。
アジア圏:日本文化が徐々に浸透、さらなる製品、サービスの拡大
製造業などは、人件費や賃料の安さからアジア諸国に拠点を移し、その国から直接輸出し、競争力を向上してきました。小売、流通業では、粉ミルクや洗剤、おむつもなどMade in Japanは今でも信頼を維持しています。アジア諸国へ少しずつ日本文化が伝わり、小売りや教育などサービス産業などもさらに展開してきています。輸出、参入には後ろ向きだった中小企業も、距離的に近いアジア諸国であれば大きなリスクなくチャレンジできます。
EPAなど自由貿易によって「ヒト、モノ、カネ」の流れを円滑に回転させ、国内に経済成長の活力を取り込むことが必要です。欧米経済の回復が遅れるなか、小回りのきくアジア圏内で貿易を盛んにし、中小企業の元気を取り戻しましょう。
政府:アジア太平洋自由貿易構想
昨年、横浜で行われたAPEC首脳会議では、FTAAP(Free Trade Area of the Asia-Pacific:アジア太平洋自由貿易圏)の実現に向けた道筋が施策され、ASEAN(東南アジア諸国連合)+3やTPP(環太平洋経済連携協定)などを基礎に、さらに発展させ包括的な自由貿易協定として追求していくことで協調しました。アジア太平洋地域において関税や規制などの措置を撤廃、緩和によって生産品やサービスなどの自由な貿易や、幅広い分野での経済発展を目指します。
JETRO(日本貿易振興機構)などの政府支援や、自治体、産業団体など海外進出を目指す中小企業へ向けたセミナーや商談会などが活発に行われています。新たな市場へ一歩踏み出し、中小企業は大企業のようなV字回復より長く事業を継続するL字回復を狙いたいですね。
[2011.10.15]

記事一覧


最低賃金1,177円時代へ――「賃上げできない会社」がこれから直面すること

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 08

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月7日「白露(はくろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 01

人手不足国家・日本は外国人材で救われるのか?――2027年「育成就労制度」で変わる中小企業の採用

八木宏之の経済時事ウォッチ 未分類

2026 / 08 / 24

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月23日「処暑(しょしょ)」です。◆

季節のお便り 未分類

2026 / 08 / 18

日銀はなぜ利上げを急ぐのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 14

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月7日「立秋(りっしゅう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 08 / 03

骨太の方針2026を読み解く

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 02

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月23日「大暑(たいしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 07 / 21

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(後編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 17

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(前編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 06

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月7日「小暑(しょうしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 30

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月21日「夏至(げし)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 19

日銀はインフレの原因を見誤っているのではないか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 17

2026年上半期の日本経済を総点検

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

季節のお便り

2026 / 06 / 03

「関税ショック」後の中小企業サバイバル戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 29

2026年「骨太の方針」はなぜ重要なのか ― 中小企業経営者が知るべき“国家の方向性”と与党内のせめぎ合い

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 21

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月21日「小満(しょうまん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 19

大胆な投資促進税制とは何か

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月5日「立夏(りっか)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 02

日銀「金融政策決定会合」から読み解く日本経済

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 29

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月20日「穀雨(こくう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 17

値上げは悪いこと?物価高時代に企業が取るべき経営戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 17

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月5日「清明(せいめい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 02

日本企業に起きている「静かな淘汰」

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 31

金融政策決定会合(3月)-中小企業経営者が知っておくべき金融環境の変化-

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 23

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月20日「春分(しゅんぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 16

エネルギー価格上昇に中小企業はどう対応するか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 12

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月5日「啓蟄(けいちつ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 02

第二次高市内閣で日本の産業政策はどう変わるのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 26

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月19日「雨水(うすい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 16

【衆議院選挙後】新政権と金利上昇をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 01

消費税減税は実現するのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 31

日銀金融政策の転換期をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 25

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月20日「大寒(だいかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 17

2026年度予算――規模・評価軸・企業経営への示唆

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 03

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月5日「小寒(しょうかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 02

日銀・金融政策決定会合(12月) 利上げの背景と今後の政策運営

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月22日「冬至(とうじ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 17

取引適正化推進法(旧:下請法)とは?

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月7日「大雪(たいせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 03

外国人のビザ要件強化の背景とその影響

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 30

高市政権×21兆円補正予算:中小企業に訪れる“追い風”

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 24

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 16

ガソリン税ついに廃止!軽油も2026年にゼロへ

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月7日「立冬(りっとう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 04

どう変わる?日銀の10月会合に見る金融政策の行方

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 31

高市首相、女性初の宰相誕生で経済政策に新機軸

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)10月23日「霜降(そうこう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 10 / 19