サッカーアジアカップ日本代表優勝:新しい日替わりヒーローにJリーグファン増期待

 
ドーハ、「因縁の地」から「歓喜の地へ」

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サッカーのAFC(Asian Football Confederation:アジアサッカー連盟)アジアカップ(AFC Asian Cup)は1月29日、カタールのドーハで決勝、オーストラリア戦が行われました。準決勝の韓国戦に続く延長戦となった後半、李忠成選手の芸術的なボレーシュートが決勝点となり2大会ぶり、単独最多となる4度目の優勝を手にしました。日本は平成26年、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会のプレ大会として大陸王者で争うコンフェデレーションカップの出場権を手に入れました。今大会で活躍した本田、岡崎両選手は試合後のインタビューで「まだまだです」と、目標はアジア一でなく世界であると言えるコメントを伝えました。コンフェデレーションカップでは、「強い日本」を世界にアピールしたいものです。
18年前、W杯アメリカ大会最終予選の最終戦・イラクと戦った日本は、勝てばW杯初出場が決まる試合で、後半、ロスタイムに追いつかれ初出場を逃した「ドーハの悲劇」。そのドーハで日本は「因縁の地」から「歓喜の地」となってあの「悪夢」から解放されました。
李選手、「韓国戦でゴール決めたい」が論議に
韓国メディアは、決勝点を挙げた李忠成選手のプレーを絶賛。「列島を揺るがした韓国人」「”韓国の足”が日本を救った」と「在日同胞」の活躍を讃えています。李選手は、シリア戦終了後の韓国メディアのインタビューで「韓国と試合になればゴールを決めたい」と発言。韓国では非難の声も上がっていたようです。李選手は東京都出身の在日韓国人4世で、平成16年にはUー19(19歳以下)の韓国代表として招集されましたが、韓国後があまり得意でないらしくチームなじめないまま終わったといいます。
平成19年に日本国籍を取得し帰化。平成20年の北京オリンピックでは、主力選手として活躍しました。韓国では「惜しい選手」、「サッカーファンとして応援する」、「売国奴だ」と見解が分かれているようです。中央日報では、決勝戦後のインタビューで「ぼくは、韓国人でも日本人でもなく、サッカー選手としてここにいるだけ」と新しいヒーローが社会面に見開きで紹介されたようです。
アントラーズをモデルに国内ファン集客
アジアカップカタール大会でAFCが心配していたのは地元での集客だったようです。カタールは、ほぼ秋田県と同じ面積で人口は160万人。人口は首都ドーハに集中していると言います。カタールの国内プロサッカーリーグ「スターリーグ」では、観客動員数が1試合平均2,000人で、有力者がチケットを買い集め無料で配られていたようです。平成34年にはW杯の招致にも成功しているだけに、このアジアカップを成功に終わらせたかったことでしょう。
AFCプロリーグ委員会の一人、鈴木氏は平成18年からカタールリーグの改革に携わってきました。今では1試合平均4,500人と倍以上の集客に成功させたと言います。ドーハに集中するクラブでは、ホームタウンの意識の薄さなど、小さな都市でも集客を増やすJリーグの鹿島アントラーズの運営がモデルとなったようです。カタールサッカーは少しずつファンを増やし、今大会の入場者数は32試合で約400,000人。1試合平均12、600人と前回大会の21,800人には及ばなかったものの、小さな競技場施設など考慮しても「集客には満足している」とAFCの鈴木氏は伝えています。
日本の集客、世界で6位
英国のサッカー専門誌「World Soccer」が昨年8月、世界各国のクラブ別観客数ランキングを発表。1試合平均観客動員数はトップはマンチェスターユナイテッドの75,304人でレアルマドリードが74,895人と続いています。毎試合がW杯決勝のような観客には驚かせられます。日本では浦和レッズが47,609人と堂々19位にランクされました。
Jリーグによると、国別の1試合平均の観客動員数ではドイツが約4万人とトップでイングランドが続き日本は6位にランクされています。Jリーグ創設当初の勢いはなくなったものの国別で6位、クラブ別でも19位と観客を動員する力を持っているのです。
アジアカップでは毎試合ヒーローが日替わりで誕生。海外組を除いて帰国後はクラブへ戻り、その姿を見ようと観客も増すことでしょう。新しいヒーローの誕生に新しいファンが増え、クラブの関連グッズ、応援グッズの売上げに貢献し、スポーツを通じて国内経済に波及効果をもたらして欲しいものです。サッカーや野球など観客動員にはチームスタッフがあの手この手とアイデアを生かし苦労している報道も見ます。しかし何よりも「おもしろい試合、プロらしいプレー」が見られれば、必然的にファンとなり集客にも繋がることでしょう。日本代表の優勝でこれからの経済効果に期待したいところです。
 
[2011.2.3]

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