今年のウナギは卸売も小売も価格は昨年同時期より1割安。しかし今年の稚魚の漁獲量減と世界的な保護の動きで来年は高め推移の様相。

今年の稚魚の漁獲量によって来年の価格が決まる

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 鰻(うなぎ)を食べるのが習慣となった、「土用の丑(うし)の日」。先月24日の1回目、今月5日の2回目、みなさん、楽しまれましたでしょうか。今夏以降のウナギの小売価格は、「高め」で推移しそうです。今年は稚魚のシラスウナギの漁獲量が少なく、来年の品薄懸念があること、国際的に資源保護の動きが進んでいることなどが理由です。少し説明しましょう。 
 
ウナギは、海で卵がふ化し、幅2ミリ、長さ6センチほどの無色透明の稚魚・シラスウナギに育って、11月~4月、日本ほか沿岸国の河川に戻ってきます。河口付近でそれを捕まえ、半年から1年かけて、成魚に育てるのが「ウナギ養殖」。つまり、稚魚の漁獲量の多寡が、「翌年」の供給量や価格に影響するのです。
2012年、13年と、東アジア全域で減少していた稚魚の漁獲量が昨年は回復し、漁期(11月~5月)に養殖池に入れた量は、輸入ものを含めると、13年の2倍以上、27.1トンでした。よって、今年7月初旬は、ウナギの国内卸売価格が1キロ当たり4千円程度と、前年同時期より1割安くなり、小売価格も低めでした。  
 
食文化であり、保護対象でもあるウナギ
しかし、今年は、稚魚の漁獲量や輸入量が再び減りました。今年、養殖池に入れた量は13.8トンで、稚魚の取引価格も1キロ174万円まで1・9倍に急騰。来年は、再び、市場に出回るウナギが高くなります。
 
さらに、供給にブレーキをかけているのが、世界的な保護の動きです。国際自然保護連合は昨年、ニホンウナギを絶滅危惧種に指定しました。日本と中国、韓国、台湾は今年6月、養殖量に上限を設け、前年比で2割減らす方針の継続を決めています。来年9月開催のワシントン条約締約国会議でも、ニホンウナギの取引制限が提案される見通しです。稚魚の密漁も深刻化しています。
 
ウナギは、日本の大切な食文化であり、同時に保護すべき対象です。そんなことも考えつつ、ウナギを楽しんでいきましょう。
[2015.8.17]

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