M&Aなど海外資金ニーズで大企業の貸出残高は増加!業績改善見られぬ中小企業、地場産業は増加0.08%

アベノミクス:国内設備投資で税制優遇

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アベノミクス第3の矢である民間の投資を促すため,企業による設備投資拡大などに税制優遇を実現し、円滑な金融機関からの貸出が期待されています。大手銀行5グループの昨年12月末の貸出残高の合計は、前年同期比9.0%増の約273兆円と好調。ただ、融資先は海外やM&A(企業の合併・買収)資金など大企業向けが中心となります。
全国銀行協会によると、国内116行の貸出高残高の合計は、12月末に約443兆と8ケ月連続で前年超え。ソフトバンクの米スプリント買収など攻めのM&Aや、再編により経営陣が自社買収するMBO(Management Buyout)など大型案件が目だちます。
中小向けのりそなグループ:貸出は1.9%増と微増
一方,中小企業や小規模事業者向けへは、未だ大企業の恩恵を受けられず貸出は伸び悩みます。中小企業向けの貸出が中心のりそなグループ傘下の合算貸出残高も前年同期比1.9%増にとどまり設備資金より運転資金とみられています。
帝国データバンクによると、昨年9月期の国内主要112行の中小企業向け貸出残高は、269兆3,774億3,900万円と前年同期比で1.33%増と微増。中小企業向けの貸出は思うように進まず、資金ニーズが発生するまで業績が改善されていない現状も示しました。4月の消費税増税を控え,1月以降の中小向け貸出動向が注視されます。
中小向け貸出推移:3月~9月期はわずか0.08%増
国内主要112行の中小企業向け貸出残高推移を見ると、昨年3月期から9月期では0.08%増とほぼ横ばい。
業種別では、製造業や情報通信業,金融・保険業、サービス業で増加が見られた一方,建設業や卸売・小売業が減少。特に建設業は、大手,地銀、第二地銀すべてで貸出が減少しました。平成32年には東京オリンピック・パラリンピック開催も決まり建設ニーズが旺盛となるなか、足元の東北復興が本格的に進んでいるのか懸念されます。卸売・小売業では、消費税増税に原材料費の高騰分を価格転嫁し、適正な収益を得ることができるか注視されます。
日銀:国内設備投資で経済活性化
日銀は、異次元金融緩和により企業が資金を借りやすい環境を整え,国内での設備投資を増やすことで国内の経済活性化を目指します。大企業への貸出増加や収益改善をいかに中小企業、小規模事業者へ波及させるかが今後、金融機関の細かな資金ニーズの掘り起こしが重要となります。
アベノミクスの成長戦略は、中小企業にいかに前向きな設備投資が促せるような政策が打ち出せるかが大きな課題。スローガンだけでなく鉄板と呼ばれた既得権益に踏み込んだ改革で「これなら投資しても」と思わせる施策が待たれます。
[2014.2.11]

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