「オフィス2012年問題」が現実に!空室率2ケ月連続過去最高!物流賃貸施設は供給不足

オフィス空室率:東京、名古屋は上昇、大阪は減少
オフィスビル仲介の三鬼商事は7月5日、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷区)の6月末時点の平均空室率が9.43%と前月から0.03%増加。2ケ月連続して過去最高を更新したと発表しました。千代田区など一等地では、6月に再開発による大型ビルの供給が相次ぎ、テナントが流出した既存ビルの空室が目立ってきています。
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オフィスビルの空室率上昇傾向は名古屋地区でも見られ、11.57%と前月から0.18%上昇。新築ビルが募集面積を残し竣工するなど再募集の動きも見られます。一方、大阪ビジネス地区は10.08%と前月から0.11%減少。梅田地区など拡張移転や新規ニーズが見られ空室面積も減少しています。
渋谷ヒカリエ満室開業は例外?大型新築ビルの空室率は4割弱
オフィスビルの空室率改善は遅れを見せているものの、都心では今後も大型ビルが相次ぎ竣工するなど前向きなニーズが期待されます。昨年の震災による影響は、既存ビルの耐震・安全認識への高まりをみせ、オフィスビル市場にも新築、既存ビルとの2極化の動きが見られます。
長引く景気低迷は、テナント企業の経費削減で高額賃料オフィスが避けられ、面積縮小など高空室率を生み出しています。相次ぐ大型新築ビルの供給は、前向きではあるもののテナントが全て埋まり開業できるのは稀で空室率は4割近くにも上ります。全フロアが満室でスタートできたのは、今年4月に開業した「渋谷ヒカリエ」ぐらいで、ビルオーナーの関心を高めています。
ネット通販好調で大型物流施設の空室、首都圏4,5%、近畿圏は空室なし
大型オフィスビルの供給過剰が懸念された「オフィス2012年問題」が現実味を増してきました。空室率が3%台だったリーマン・ショック前、「ビルが建てばテナントが入る」という都心のビル神話は崩れ去ろうとしています。
一方、楽天や米アマゾンなどネット通販の市場急拡大は、取扱い製品の仕分けや集配に使われる大型物流賃貸施設の市場を賑わせています。事業用不動産サービスのシービーアールイー(CBRE)によると、大型物流賃貸施設の今年1〜3月期の空室率は、首都圏で4,5%と7年ぶりの低水準。近畿圏では0%と空室がない状況に、ニーズの逼迫で不動産大手などの新規参入が相次いでいます。
逼迫するニーズに三菱地所、三井物産初の物流賃貸施設を建設
物流専用の賃貸施設は、必要な場所に必要な期間借りることができ、撤退する際の負担も少なくてすみます。さらに拠点や人員の集約で物流コストを削減できるなどメリットが多くあるため、自前の施設から専門の物流賃貸施設へ移行する余地は大きくあります。
三菱地所は、三井物産と共同で今年2月、東京・江東区に初の賃貸物流施設を開業。来年秋には相模原市に国内最大級の大型物流賃貸施設を建設します。東京証券取引所では、上場するJーREIT(不動産投資信託)に大型物流賃貸施設に特化しているのは2社のみで今後、新たに上場を目指す企業も見られそうです。
[2012.7.13]

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