自動車メーカーが日本を捨てる?!製造・調達も海外へシフト/円高の活用で自治体主導で産業育成!

改善した製造業景況感が再び悪化の見込み:QUICK短観

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5月23日、QUICKが5月の短期経済観測調査(短観)をまとめました。これによると、製造業の業況判断指数(DI)は6で、前月から2ポイント悪化しています。
2~3月に円高修正が進んだことや東日本大震災の復興需要の影響をうけ、4月は5ヶ月ぶりに前月比改善となっていました。しかし、震災からの復興需要や個人消費が伸びる一方で、「歴史的」とも呼べる円高・株安の流れのなか、予断は許しません。同調査において、「想定より円安水準にある」と答えた製造業の割合から「想定より円高」の割合を差し引いた円相場判断DIはマイナス45と、前月比50ポイント悪化。企業は改めて慎重姿勢を強めています。
大きな打撃の自動車、電機、鉄鋼など製造業、「V字回復」阻む長期的円高
平成24年度3月期の決算では、「超優良」に名を連ねてきた企業が次々に過去最悪の赤字を計上しました。昨年3月に発生した東日本大震災から夏季の電力不足、タイ洪水による生産縮小が主な原因として挙げられます。
特に大きな打撃を受けた自動車、電機、鉄鋼などの製造業各社は、今期は大幅な業績改善を見込み、V字回復を狙ってはいます。とはいえ、その急回復のシナリオは、円高が現状以上に悪化しないことを前提としたもの。円高が更に進めば、海外メーカーとの価格競争においてはさらに形勢が不利になることは避けられません。
自動車メーカーが日本を捨てる?!製造・調達も海外へシフト
円高対策として、家電に次いで減益幅が大きかった自動車業界は海外生産の比重をさらに高めようとしています。また、国内の自動車メーカーが円高・ウォン安の流れのなかで、韓国製部品の調達を増やしているとの報道も。
これが本格化した場合、国内の産業空洞化も深刻な問題となります。裾野の広い自動車産業でこれをやられてしまっては、下請け・孫受けの国内中小企業は受注機会を失い、雇用や地域経済をも脅かすことが懸念されます。
中小製造業の減少加速で地域経済悪化

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長引く円高のみならず、慢性的な後継者不足などの問題から、中小製造業の減少が急激に加速しています。首都圏では特にその動きが顕著な様子。経済産業省の平成22年工業統計調査によると、製造業の事業所数(従業員4人以上)は10年間で東京都が41%減、神奈川県が27%減、埼玉県と千葉県が26%減となりました。
その後この2年間のすさまじい情勢変化により、さらに事業所数が減少した可能性も否めません。
企業誘致に苦戦する地方自治体
円高に加えて、電力供給不安や電気代上昇、地震リスクなど、企業経営への逆風は強まる一方。企業ばかりでなく自治体は、新たな企業誘致に苦戦を強いられ手いるばかりでなく、既存企業の流出・閉鎖防止に追われています。
要産業の流出の危機、いまこそ自治体主導で産業育成
地域の主要産業の流出の危機感が高まるなか、企業支援の拡充に乗り出している自治体もあるとのこと。地域での雇用増加や、設備の新設・増設に対する助成を優遇したり、新規誘致にあたっては不動産取得税相当額の補助を打ち出したりと、あの手この手で産業の維持・拡大を図っています。
長引くデフレ、景気改善しないうちに増税は産業が壊滅
政事(まつりごと)と祭事は同意語と言われています。長引くデフレで経済が落ち込んでいる時こそ、地方自治体と中央政府が地場産業や地域企業を育てる共に歩む観点を持ちたいところです。地域ごとの産業をが地域経済に寄与している、といった考え方を広く持てば、「政治生命を掛ける」といったありきたりなセリフで産業を追いやるするような増税は出来ないでしょう。
[2012.5.28]

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