経産省:家電エコの経済効果5兆円!/薄型TV新興国台頭/知的財産権ビジネスで技術使用料

政府支援・家電エコポイント:3重の波及効果で3月終了
110620_6.jpg経済産業省は6月14日、今年3月末の購入分で終了した家電エコポイ ントの経済波及効果が約5兆円に達したと発表しました。家電エコポイ ントは平成21年5月に総予算額6,930億円で開始され、薄型テレ ビは1,979万台、エアコン133万台、冷蔵庫101万台と販売を 後押し、関連する部品やサービスなど含め予算は約7倍の5兆円に上 り、国内産業を押し上げました。政府のポイント支援策は、年間約32 万人の雇用が守られ創出にも貢献。さらに省エネ家電の急速な普及でCO2(二酸化炭素)削減効果は年間270万トンと推計され同省では 「相応の効果があった」としています。

エコポイント「一定の成果」/家電エコ終了、エコカー予算消化、住宅エコ7月前倒し
しかし、その本質は需要の先食いです。家電エコポイント終了、エコカー補助金は予算消化で早々と昨年9月に受付が終了。さらに住宅エコポイントは今年末の予定が同様に7月に前倒し・・・。震災、原発事故影響と先行き不透明感のある産業界に新たなエコ政策を政府は早急に打ち出すべきです。

薄型TV市場:中国韓国新興メーカー台頭、シャープ「亀山モデル」中小液晶に
7月に始まる地デジ化で需要が高まっていた薄型テレビは一段落そ、次の戦略の軸が3D(3次元)やネットワークなど付加価値にシフトしています。薄型テレビの世界市場では韓国や中国の新興メーカーの参入で価格競争が 一段と激化、円高傾向も長引き、事業を方向転換するメーカーもあります。
シャープの「亀山モデル」は、需要が急速に伸びる高機能端末を見据え、亀山工場での生産を大型から中 小型液晶パネルに切り替えます。一方、薄型テレビの国内シェアでは、昨年5位の4.6%にとどまった日立が6月15日、赤字のテレビ事業を「生産を拡大しても収益改善は難しい」と判断。テレビ関連技術 の知的財産ビジネスに軸足を移すと報道がありました。日立の持つ高画質、省エネ技術を海外の新興メーカーに販売し、今年、下半期のテレビ事業の黒字転換を目指します。

日立:発光ダイオード30%消エネ技術、ベステル社に売却技術仕様料獲得
日立は、LED(発光ダイオード)を細かく制御し、30%消費電 力を抑えるなどの省エネ技術を持っています。この技術をテレビの委託 生産で世界3位のベステル社(トルコ)に販売予定で、ベステル社は日立の技術で自社ブランドテレビを生産。生産台数や販売台数に応じて技 術使用料を得るなど契約に向かうようです。

新興メーカーには負けない先端技術開発、基礎技術は日本の技術
こうした日本の技術力は、外の新興メーカーにはまだまだ負けません。韓国のサムスンやLGが世界シェアで日本メーカーを追い抜き、技術力も高水準になっていますが、自国で培った技術ではありません。日本をはじめ、世界から技術者を大量にヘッドハントしているのが実状です。日本では目下、次なる先端技術開発が続き、世界のトップレベルにいることには間違いありません。また、中小製造業に多い金型製造などの技術は、NASA(米航空宇宙局)やボーイング社にも採用されるなど日本の誇り高い技術です。大型液晶パネルの世界的な価格の下落で収益が見込めなければ技術を海外に移転して、黒字化を目指すことも大切な判断です。

日本の技術の世界標準化で海外市場拡大
政府の知的財産戦略本部は6月3日、先端産業分野で国際競争力の向上 を目指し「知的財産推進計画2011」を決定。次世代自動車や海水の 淡水化という日本の技術を海外で拡大させ、グローバルスタンダードと するとあります。世界標準となればその技術を海外企業は真似すること ができず、海外市場の拡大が期待できます。
JETRO(日本貿易振興機構)では、海外で知的財産権の侵害を受け ている中小企業に対して、模倣品、海賊版など製造メーカーなどを特定 する調査費用の助成なども行いますが、国内ではモラルから大胆な侵害 は見られませんが海外、とくに中国などいたちごっこ状態が実状でしょ う。

知的財産権:正当なビジネスモデルと捉え、 使用・利用料を得て利益を
大人しく、低姿勢と見られがちな日本人は、知的財産権という点で莫大 な損害を受けている場合があります。得意分野の技術や生産品、コンテ ンツ、ビジネスモデルなど知的財産権を主張し正当なビジネスと捉え、 使用・利用料を得て利益に繋げ黒字決算を目指したいものです。

[2011.6.21]

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