日銀短観:景況感悪化は想定内!先行き、大企業・中小とも設備投資の回復が鮮明に

悪化は前回調査の「先行き」の指数内
日銀は7月1日,6月日銀短観(全国企業短期経済観測調査)を発表。企業の景況感は1年半ぶりに悪化したものの、今年3月の前回調査での見通しより小幅にとどまりました。大企業の業況判断指数は、製造業、非製造業とも5ポイント悪化。6四半期ぶりの悪化となりましたが3月時点で製造業が9ポイント、非製造業で11ポイントと見通した悪化は想定内に収まりました。
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日銀短観は、全国の企業動向を適格に判断し金融政策の適切な運営に資することを目的に、全国の1万427社の企業を対象に四半期ごとに調査しています。
中小小売業、人手不足で大幅な悪化
中小企業の業況判断指数では、製造業が前回調査から2ポイント悪化。非製造業は6ポイント悪化し大きな景況感の落ち込みはみられませんが、小売業や建設業などで人手不足が懸念されます。とくに労働集約型の小売業は前回調査から25ポイント悪化。人手不足は深刻で人員を確保する賃金アップは、企業にとっては収益を圧迫する要因にもなります。先行き9月にかけての見通しでも非製造はマイナスに振れ、製造業でもほぼ横ばいとなりました。
販売価格:足元,先行きとも上昇傾向
消費税率が引上げられ今後の物価を占う販売価格判断指数は、中小企業が大企業を牽引し足元、先行きとも上昇傾向。企業の製品やサービスに増税分の価格転嫁が進み強気の姿勢が伺えます。
今年度の売上高については、全規模全産業合計で1.8%上方修正。前年度比で0.9%増収と消費税引上げを乗り越え辛うじて売上増が確保される見通しです。
設備投資、過去5年で最も勢いのある計画
今年度の設備投資計画では、長らく眠っていた設備投資の回復が一段と鮮明になり、大企業では過去5年で最も勢いのある計画となっています。大企業製造業では5.1%上方修正され同非製造業でも7%台の高い伸びをみせ、中小企業でも2ケタの上方修正と力強さがみられます。

内部留保を積極投資に

大企業を始め業績が改善して得た収益は、適度な内部保留はやむを得ないものの、生産性の向上や成長分野に投資するためには、更なる規制緩和や税制優遇措置などが求められます。
[2014.7.8]

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