エルピーダの次はルネサス、1万4000人の削減、製造部門半分以下に!取引先1,000社以上に影響

国内19工場の半分以上を閉鎖、全社員3割の1万4,000人の人員を削減120619_1.gif
業績悪化から経営再建策定中の半導体大手、ルネサスエレクロトニクスは、国内19工場の半分以上を閉鎖、売却し縮小することが明らかになりました。工場の統合、再編で全社員約4万2,000人の約3割に当たる1万2,000~1万4,000人の人員を削減する方向です。
半導体「マイコン」では世界シェアはトップ、LSI事業を撤退
同社は、自動車制御の半導体「マイコン」では世界シェアでトップでありながら収益が悪化。家電製品の制御向けのシステムLSI(大規模集積回路)事業を撤退する方針です。LSIを製造する山形の鶴岡工場は台湾企業と売却交渉を進め、茨城の那珂工場などマイコン製造工場は維持する見込みです。
再建はNEC、日立、三菱が支援、再建進めばパナソニック、富士通とLSI事業の再編で復活
ルネサスエレクロトニクスの再建は、母体となるNECと日立、三菱電機の3社から500億円が貸し付けられ、金融機関の融資枠を利用し合わせて1,000億円を調達。これを原資として工場や人員を縮小し、抜本的な経営再建に踏み切ります。再建が進めば同社とパナソニック、富士通で進めていたシステムLSI事業の統合交渉も再開される見込みです。
ルネサスの破綻、2月のエルピーダの破綻は、半導体市場の収益確保の難しさ
今年2月には、同じ半導体大手のエルピーダメモリが経営破綻。ルネサスエレクロトニクスは、マイコンで世界シェアトップでも、半導体市況は浮き沈みが大きく収益の確保に苦慮していました。同社は、売上高ではエルピーダメモリの約1.7倍。従業員数でも約7倍に及ぶだけに事業縮小による関連産業への影響は少なくないでしょう。
取引先500社は中小企業、さらに二次、三次取引先に懸念
帝国データバンクが今月14日に発表したルネサスエレクトロニクスグループの取引先実態調査によると、同グループと直接取引があり、同グループを主要取引先とする企業は国内で997社。エルピーダメモリグループの取引先150社の約6.6倍にも及びます。
業種別では、製造業が全体の38.3%に当る382社。卸売業が30.2%の301社、サービス業の25.9%の258社と続きます。さらに売上高別では、10億円未満の中小企業が524社と全体の52.6%を占めました。直接の取引先や、川下にある二次取引先、三次と事業縮小の影響は計り知れません。
再建策によっては下請け企業、地域経済、関連産業に影響大
すっかり円高で定着してしまった為替や欧州の金融危機、不安定な原材料、原発事故以来の電力不足と国内の製造業には危機的な状況が続いています。これといった経済対策はなく、新たな支援も出てきません。培われた「ものづくり日本」が崩壊寸前です。
今年の決算では、大企業の減収や赤字決算が報じられています。影響はその大企業から受注している下請けの中小企業や小規模・零細企業などへの影響がとても深刻です。ルネサスエレクトロニクスは下請け企業や地域の経済、関連産業への影響も大きいだけに今後の動向が注視されます。
[2012.6.19]

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