インド高速鉄道構想、日本の新幹線技術の採用へ!ハードに運転技術・安全管理のソフトで差別化、付加価値高め受注へ

まずは7路線中1路線の受注獲得へ、所用10時間が2時間に大幅短縮

130316_1.jpg

日本とインド両政府は、インド国内の高速鉄道事業に日本の新幹線の技術を採用することで合意する見通しとメディアが報じました。インドのシン首相が5月に来日を予定しており、首脳会談で合意の確認を目指しています。
インドでは、平成21年に高速鉄道整備構想を計画。ニューデリーやムンバイなど主要都市を結ぶ7路線の整備を目指し、日本やフランス、スペインなどが売り込みをかけていました。今回、日本の新幹線技術が導入される見通しとなったのは西部のムンバイとアーメダバード間を結ぶ約500kmの路線。現在の所要時間は約10時間かかり、新幹線の導入で約2時間に短縮される予定です。
官民一体でトップセールス、インフラ整備の資金援助でフランス企業の巻き返し図る
今年2月11日、アーメダバードで行われた「インド高速セミナー」では、国土交通省やJR東日本、川崎重工業などがトップセールスを行い、開業以来、乗客の死傷者ゼロの安全性や正確性、環境性に優れる新幹線の魅力を訴えました。
インドへの高速鉄道事業の売り込みは、欧州勢がリードしておりフランスのアルストムが有力とされているものの、日本勢は政府のムンバイインフラ整備の資金援助を追い風に官民一体で訴え、受注を目指します。日本連合の新幹線受注では、平成19年に台湾新幹線の台北・高雄間の大型受注を獲得。実績からもインド新幹線受注への期待は高まります。
経験乏しい運転技術、安全管理などソフト面も受注へ
JR東日本では、車両本体や路線、架線などハードのほか、運行管理や保守整備などのソフト面の受注を目指しています。台湾新幹線など、新興国の運転技術や安全管理などの経験は乏しくソフト面を抱える必要もあり、現場の人材を含め技術者の海外派遣も注力。運転士や車両整備などの人材育成に加え、今年2月に導入された自動運転機能を備えた最先端車両などハードとソフトを集結し受注を図ります。
日本連合は、インドの高速鉄道事業でハードとソフト一体の新幹線導入を目指すものの、資金の確保や電力の安定供給などインフラ整備に課題も残ります。エネルギーや金融など官民一体のパッケージインフラ輸出にも注力が望まれます。
安倍首相:日米首脳会談ではリニア技術を訴求
海外ではリーマン・ショックで遅れていた高速鉄道構想の計画が動き出しています。インドをはじめ、英国では日立製作所が高速車両を受注。2月の日米首脳会談では安倍首相がワシントン・ニューヨーク・ボストンを結ぶ高速鉄道構想にリニア技術を売り込みました。
一方、ベトナムのハノイ・ホーチミン間では、日本の新幹線が採用の方針を示しており、ブラジルもリオデジャネイロ・サンパウロ間の構想が動き出します。ブラジルでは、新しい入札条件には「大事故を起こした事業者は応札不可」が新たに盛り込まれ、隣国の新幹線は退場となるでしょう。日本の新幹線は、官民一体でソフトとハード両面で差別化し、付加価値を高め世界の高速鉄道受注を目指します。
[2013.3.16]

記事一覧


最低賃金1,177円時代へ――「賃上げできない会社」がこれから直面すること

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 08

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月7日「白露(はくろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 01

人手不足国家・日本は外国人材で救われるのか?――2027年「育成就労制度」で変わる中小企業の採用

八木宏之の経済時事ウォッチ 未分類

2026 / 08 / 24

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月23日「処暑(しょしょ)」です。◆

季節のお便り 未分類

2026 / 08 / 18

日銀はなぜ利上げを急ぐのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 14

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月7日「立秋(りっしゅう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 08 / 03

骨太の方針2026を読み解く

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 02

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月23日「大暑(たいしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 07 / 21

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(後編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 17

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(前編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 06

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月7日「小暑(しょうしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 30

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月21日「夏至(げし)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 19

日銀はインフレの原因を見誤っているのではないか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 17

2026年上半期の日本経済を総点検

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

季節のお便り

2026 / 06 / 03

「関税ショック」後の中小企業サバイバル戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 29

2026年「骨太の方針」はなぜ重要なのか ― 中小企業経営者が知るべき“国家の方向性”と与党内のせめぎ合い

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 21

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月21日「小満(しょうまん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 19

大胆な投資促進税制とは何か

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月5日「立夏(りっか)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 02

日銀「金融政策決定会合」から読み解く日本経済

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 29

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月20日「穀雨(こくう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 17

値上げは悪いこと?物価高時代に企業が取るべき経営戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 17

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月5日「清明(せいめい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 02

日本企業に起きている「静かな淘汰」

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 31

金融政策決定会合(3月)-中小企業経営者が知っておくべき金融環境の変化-

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 23

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月20日「春分(しゅんぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 16

エネルギー価格上昇に中小企業はどう対応するか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 12

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月5日「啓蟄(けいちつ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 02

第二次高市内閣で日本の産業政策はどう変わるのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 26

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月19日「雨水(うすい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 16

【衆議院選挙後】新政権と金利上昇をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 01

消費税減税は実現するのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 31

日銀金融政策の転換期をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 25

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月20日「大寒(だいかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 17

2026年度予算――規模・評価軸・企業経営への示唆

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 03

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月5日「小寒(しょうかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 02

日銀・金融政策決定会合(12月) 利上げの背景と今後の政策運営

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月22日「冬至(とうじ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 17

取引適正化推進法(旧:下請法)とは?

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月7日「大雪(たいせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 03

外国人のビザ要件強化の背景とその影響

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 30

高市政権×21兆円補正予算:中小企業に訪れる“追い風”

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 24

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 16

ガソリン税ついに廃止!軽油も2026年にゼロへ

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月7日「立冬(りっとう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 04

どう変わる?日銀の10月会合に見る金融政策の行方

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 31

高市首相、女性初の宰相誕生で経済政策に新機軸

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)10月23日「霜降(そうこう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 10 / 19