事業再生・会社再建・M&A・事業譲渡・会社分割・経営改善・債務・連帯保証問題に立ち向かうセントラル総合研究所・八木宏之のブログ

八木宏之の時事ウォッチ


眠った情報の再発見、再活用
データを制した者が市場を制する、と言われます。眠った情報の再発見、再活用を目指すのが不可欠とされる時代です。最近、注目されるのが、営業活動の「見える化」や、効率化。多くのアイデアや競争も生まれ、先駆者や勝者も登場してきました。先頭を行く数社を紹介しましょう。

店舗のマネージャー業務を端末に置き換え
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IT(情報技術)ベンチャー、マツリカ((株)マツリカ:東京都品川区 黒佐 英司、飯作 供史 共同CEO)のサービスは「センシーズ」。メールや資料送付など営業活動の記録を専用サイトで一元管理します。案件の内容や相手先といつ、どんなやり取りをしたかがわかり、案件ごとに進捗を色分けして一覧で確認できる。一言でいうなら、店舗のマネジャーが一元管理していた業務一切を、この端末で置き換えることができるのです。人工知能(AI)で過去のデータを分析し「営業の成功確率」を導き出す構想も、目下、検討中といいます。

商談までお膳立て?
WEIC(ウエイク/㈱WEIC:東京都中央区 内山雄輝社長)も、社内に眠る営業データに着目しました。過去の資料請求やサイトへの問い合わせデータを分析し、成約の見込みがある顧客のみを抽出する仕組みがあり、WEICの担当者が顧客に代わって商談までお膳立てします。データなしに「飛び込み営業」することがバカバカしくなるほどの情報処理技術です。

遠距離間のビジネスを効率化
人材サービス、ネオキャリア((株)ネオキャリア:東京都新宿区 西澤亮一社長)子会社のネオラボ((株)ネオラボ:東京都新宿区 大川智弘社長)は、離れた場所にある顧客との商談を効率化するツールを開発しました。具体的には、近くビデオ会議やチャットなどの機能を一括して使えようにしたのです。これにより、社員や上司、顧客までが、まるで同じ会議室にいるかのように、同じ資料を見ながら効率的にプレゼンをしたり聞いたりすることが可能になりました。

いずれも、仕事の風景という固定観念に縛られない発想が奏功したようです。


[2017.8.19]

時間あたりの上げ幅は過去最大
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ブラック企業、サービス残業、未払い賃金......。労働市場を悩ませてきた課題が、少しずつ改善してきたように感じます。厚生労働省の中央最低賃金審議会は、都道府県ごとに定める最低賃金の引き上げ幅の目安を、全国平均で「時間あたり25円」とすることを決めました。昨年度と並び、過去最大の上げ幅です。これを生産性の向上につなげるのは、政策の力です。

安倍政権の目指す時給1000円
最低賃金とは、働いた人には「少なくともこれだけは支払わなければならない」という決まり。安倍政権は時給1000円をめざしており、最低賃金を毎年度3%程度引き上げる方針を掲げてきました。今年度の25円はほぼ3%に当たり、この結果、全国平均の時給は848円になります。

日本人の視点だけで考えない
平均賃金に対する最低賃金の比率は、日本は4割です。フランス(6割)、英国(5割)より低く、国際平均並みには引き上げていくことが期待されます。あわせて、非正規社員の待遇改善や、IT(情報技術)活用の支援、人の能力を高める職業訓練の充実などにも力を入れなければ、国内外からよい人材は集まりません。日本人の視点だけで考えてはだめなのです。

最低賃金引き上げ+生産性向上を並行して
とはいえ、急激に最低賃金を上げることで、中小企業の倒産が増える懸念もあります。最低賃金の引き上げと、企業の生産性の向上を、歩調を合わせて進めることが大切です。最低賃金の上げ幅は、平成24(2012)年末の第2次安倍政権発足以降で見ると、計約100円。少し高いという声もあるでしょう。実際の引き上げ幅を決める各都道府県の地方最低賃金審議会には、地域経済の現状や地元企業への影響を十分に調べたうえで、ソフトランディングの道を探ってほしいものです。


[2017.8.18]

今後10年で比率を倍増
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低コストで導入できる決済サービスが増えてきたことを受け、キャッシュレス決済の導入が加速しています。屋台や神社仏閣、山小屋など、現金払いが当たり前だった場所も変わってきました。訪日外国人客ら利用者と店側の双方にメリットがあるため、政府もこうした動きを後押しし、今後10年間で、キャッシュレス決済比率を倍増させる方針。さらに広がることは確実です。

昼間に現金を出費してしまい...
福岡市屈指の繁華街・天神の屋台「那須乃大八」は、昨年、楽天(楽天㈱:東京都世田谷区 三木谷浩史社長)の決済サービス「楽天ペイ」を導入しました。夕方から深夜にかけて営業し、外国人観光客も多い。しかし、昼間に現金を出費してしまい、会計の際、近所のATMまでお金を引き出しに行くお客が絶えませんでした。その手間を省くための導入といいます。

変わりやすい山の天気にも対応
八方尾根の標高1850メートル地点にある山小屋の八方池山荘(長野県白馬村)は、今年1月、八十二ディーシーカード((株)八十二ディーシーカード:長野県長野市 小松正社長)、三菱UFJニコス(三菱UFJニコス㈱:東京都千代田区 井上治夫社長)のシステムを使い、タブレット(多機能端末)で決済できるようにしました。登山の経験者なら分かると思いますが、山の天候は変わりやすく、急な悪天候で山小屋に宿泊せざる得ないことがあります。先の行程の見通しがつかないなか、カード払いが効くのはありがたいでしょう。

初期投資額など割安な楽天ペイ
大手カード会社に加盟する場合、専用回線・端末が必要で、その初期投資額も10万円程度とされます。これに対し、例えば、楽天ペイであれば、ランニングコストが数分の1で済み、決済の手数料も、大手の4~6%に対し、3%程度と割安。店側にも顧客側にもメリットがあるのであれば、普及するのは明らかで、日本の決済の風景は今後も急速に変わっていくでしょう。


[2017.8.17]

感染症パンデミックを阻止するために
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政府は、アフリカ地域などの途上国での感染症の拡大防止に向けて、日本国内では未承認でも、治療効果が見込まれる医薬品を提供できる仕組みを整えます。途上国での感染症発生がパンデミック(世界的大流行)につながるのを避けるためです。製薬分野は、アベノミクスの柱であり、産業化の期待もかかるのですが、国内で使うまでには、長い承認手続きが必要です。今回は、いのちの危機が迫っている途上国への緊急措置ですが、大切なことです。

国内未承認は出せない
日本には、優秀な医療スタッフがおり、優れた薬がありますが、途上国の非常時には影が薄くなりがち。支援体制が現地ニーズに合っていないからです。平成26(2014)年、エボラ出血熱が大流行した時も、日本政府は医薬品提供の要請を受けながら、迅速に対応することができませんでした。専門家内では安全性が確認されていても、国内の患者用に承認していないもの出せないという理屈でした。こうした反省のもとに、内閣官房が中心となり、今回対応となりました。
 
インフル治療薬をエボラ出血熱に
現段階で想定されるのは、インフルエンザ治療薬「アビガン」です。エボラ出血熱の治療薬としての利用が期待されます。先に挙げた平成26(2014)年にギニアなどでエボラ出血熱が流行した際、フランスの研究所が臨床実験をしたところ死亡率の低下といった効果が報告されました。提供にあたっては、医薬品を投与する患者や期間を適切に判断して使用できる体制が現地で確保されていることが条件となります。未承認薬が適切に管理、使用できるよう助言する体制も整えます。

国際的知名度にもつながる
巨額を投じて開発する薬剤は、何も国内の患者のためだけにつくるのではありません。こうした事態に積極的に出ていくことで、国際的な知名度をさらにあげることも目指さなければなりません。


[2017.8.16]

注目を浴びる水力発電管理システム
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日本の高度経済成長を支えた電力の供給源、水力発電。その管理システム分野で北海道内シェアの大半を握るハイテックシステム((株)ハイテックシステム:北海道恵庭市 酒井智社長)の技術が今、ラオスなど東南アジアで注目されています。発電所の数が減り、競合他社とも飽和状態になるなか、同社も、蓄積してきたノウハウを海外展開することに積極的です。

データを見える化、トラブルを防ぐ
水力発電所は、ダムでせき止めた川の水を、水門を開けて勢いよく流した力でタービンを回し、発電する仕組み。ハイテックシステムは、ダム水位や放水量、発電量などのデータをグラフで「見える化」し、様々なトラブルを未然に防ぐ管理システムに強みを持ちます。管理センターからの遠隔操作や、水力発電の効率運用も得意分野で、売上高の6~7割を、管理システムが占めます。

ラオス水力発電所計画から白羽の矢
10年前、日本貿易振興機構(ジェトロ)の補助金を受け、北海道電力(北海道電力(株):北海道札幌市 真弓明彦社長)との共同事業で、タイの水力発電所に管理システムを納入し、好評価を得ました。その成功が今回、経済発展のスピードが著しいラオスとの関係につながりました。ラオスは、国内を貫くメコン川を活用し、2030(平成42)年までに300カ所以上の水力発電所の新設を計画中。需要は莫大なものの、管理システムのハイテク化が大きな壁になっていました。

電力を販売し外貨獲得の狙いも
現在は、ハイテックシステムの事業が、国際協力機構(JICA)の平成29(2017)年度の「中小企業海外展開支援事業」に採択された段階で、近く、現地での需要調査を本格化します。ラオスとしては、電力を周辺国に販売して外貨獲得の柱にしたい思惑もあり、話は急ピッチで進むでしょう。ラオスの電力公社との直接交渉も近そうです。


[2017.8.15]

平均711万円、建設業トップ
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建設業の給与が急上昇しています。東京商工リサーチ(TSR)が、平成29(2017)年3月期決算の上場企業2172社を対象に、有価証券報告書に記載されている従業員の年間の平均給与を調べたところ、業種別の平均給与では、建設業が711万円でトップでした。前期のトップだった金融・保険業を抜き、金額も、唯一700万円を超えました。業績拡大と人手不足が2大要因です。

けん引役はスーパーゼネコン
好調のけん引役は、スーパーゼネコンです。業界内トップは、清水建設(清水建設(株):東京都中央区 井上和幸社長)の966万円で、前期比6.6%増。17年3月期は連結純利益が過去最高を更新で、業績に連動しました。鹿島(鹿島建設(株):東京都港区 押味至一社長)は6.1%増の947万円、大成建設(大成建設(株):東京都新宿区 村田誉之社長)は3.5%増の950万円、大林組は3.9%増の950万円といずれも伸びた。都市部の再開発ラッシュを受けています。

公官庁、商業施設が得意なゼネコンも伸び
官公庁工事に強みを持つ大豊建設(大豊建設(株):東京都中央区 大隅健一社長)、商業施設が主力のイチケン((株)イチケン:東京都港区 長谷川博之社長)など中堅の平均給与も伸びています。平成29(2017)年春季の労使交渉でも、ベースアップに踏み切るスーパーゼネコン、中堅ゼネコンは多いでしょう。

有効求人倍率は断トツの4.92倍
しかし、好況だからこそ、深刻化する人材確保対策にも目を向けるべきです。厚生労働省の4月の有効求人倍率(パート除く)を見ると、建築・土木・測量技術者は4.92倍と、全業種の中でも突出しています。現場作業員だけでなく、設計や施工管理など専門職の求人も大きく膨らんでいます。いち早く手を打たないと、ベアを喜ぶ余裕などなくなってしまいます。


[2017.8.14]

前年同期比、ほぼ半減
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近年、流行していた上場企業の「自社株買い」に、急にブレーキがかかってきました。1~6月の自社株買いの総額は、前年同期に比べ、ほぼ半減です。平成27(2015)年の企業統治改革をきっかけに、株主還元の一環として普及しましたが、M&A(合併・買収)や設備投資などの事業への投資を優先させるようになりました。資金を新たな成長投資に振り向けるのですから、株主も納得するでしょう。

「金庫株」は必要な事業の資金に
「自社株買い」は、文字通り、上場企業が発行した株を、自分で買い戻すこと。市場に流通する株数が減少するため、1株当たりの価値があがり、株価が上がります。企業統治改革で、使途の制限なく自社株の取得・保有が可能になったことを受け、この上昇分が株主への利益還元に充てられてきました。自社株は「金庫株」とも呼ばれましたが、今回の動きは、この金庫株を必要な事業の資金に充てるというものです。

「先行投資優先」セイコーエプソン
昨年5月、4年半ぶりの自社株買いを実施したセイコーエプソン(セイコーエプソン㈱:長野県諏訪市 碓井稔社長)。今年度に入り、碓井稔社長が「当面は自社株買いより先行投資を優先する」と方針転換を宣言しました。国内プリンター市場の縮小が続く中、新製品開発に向けた研究開発や、新規事業の開拓を狙ったM&Aなどへの成長投資がより重要との判断です。

海外事業、駅周辺の大規模開発へ
積水ハウス(積水ハウス㈱:大阪府大阪市 阿部俊則社長)も、同様です。自社株買いは見送って、資金を米国や中国など海外事業の投資に回しています。平成26(2014)~平成28(2016)年度に300億円の自社株買いを実施した東京急行電鉄(東京急行電鉄㈱:東京都渋谷区 野本弘文社長)も、資金は今後、平成31(2021)年3月期までに1000億円を投じる渋谷駅周辺の大規模再開発に振り向けます。

本業強化はまっとうな経営判断
自社株買いが減少すると、日本企業の株主還元の強化を評価して日本株を買ってきた外国人投資家が、日本株市場から離れてしまうリスクが出てきます。しかし、本業の強化は真っ当な経営判断。こちらを支持するしかありません。


[2017.8.12]

銀行には貸出上限がないために...
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消費者金融などノンバンクが、銀行と組んで個人ローンの損失リスクを肩代わりする「信用保証」を拡大しています。ノンバンクには貸出上限が「年収の3分の1まで」という総量規制がありますが、銀行にはこれがない。銀行が貸す形にすれば、金利のうちの何%かは保証料としてもらえるという仕組みです。借り手にメリットがある限り賛成ですが、審査の甘さなどが過剰融資につながることなどがないよう、金融機関の「節度」を期待したいところです。

ノンバンク頼みの中小企業は少なくない
ノンバンクの今年5月の貸出残高は、過去最高の約5兆9千億円で、前年同月比11%増でした。資金繰りに苦しみ、ノンバンクを頼らざるを得ない中小企業は少なくありません。しかし、それだけで足りない企業もある。金融庁が平成28(2016)年11~12月に実施した調査によると、直近3年の間で、ノンバンクで希望通り借りられなかった人の1割弱が、その後銀行カードローンで資金を得ていました。

カードローンは銀行にとってもドル箱
近年は、銀行とノンバンクが協力するケースも増えました。この超低金利時代、年利10%を超えるカードローンは銀行にとっても「ドル箱」なためです。三菱東京UFJ銀行((株)三菱東京UFJ銀行:東京都千代田区 三毛 兼承頭取)と、同グループのアコム(アコム㈱:東京都千代田区 木下盛好社長)、三井住友銀行((株)三井住友銀行:東京都千代田区 髙島誠頭取)と、同グループのSMBCコンシューマーファイナンス(旧プロミス/SMBCコンシューマーファイナンス㈱:東京都中央区 幸野良治社長)がそれぞれ提携関係にあるように、貸し倒れなどの損失リスクを、銀行がノンバンクに移す契約が広がっています。

極めてあいまいな責任の所在
冒頭に書いた通り、懸念されるのは、与信が甘くなることで発生する"貸し過ぎ"です。メガバンクの場合、連結で財務を見るため、リスクに対するノンバンクと銀行それぞれの責任の所在が極めてあいまいになります。こうした状況下、バブル時代のようなずさんな過剰融資に繋がらないよう祈ります。


[2017.8.11]

観光資源を整える新たな財源確保検討へ
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外国人訪日観光客の外国人訪日観光客は、日本の重要産業です。さらなる成長戦略が必要ですが、観光庁が、国内の観光資源を「整える」ための新しい財源確保の検討に入りました。最大の課題である「地方」への誘致客を増やすのが狙いです。新財源で観光施設をテコ入れし、様々な国や地域の人を招き入れて、さらに地方へ温泉などに誘導する好循環を目論んでいます。

有力なのは「訪日客からも一定額を徴収」
財源として最有力視されているのは、「出国税」など、訪日客からも一定額を徴収するお金。観光庁は5月に作った「観光ビジョン実現プログラム2017」にも、観光施策にあてる財源確保策として「受益者の負担による方法」と書かれました。田村明比古長官も欧米の事例研究に熱心で、平成30(2018)年度の税制改正要望にこの案を盛り込むよう、調整に入ったと伝わります。

ゴールデンルートではない地方に適応できるか
さて、訪日外国人から理解は得られるでしょうか。日本への観光客は平成28(2016)年で2404万人に上り、単純計算で1人から1000円徴収すると、約240億円の財源確保にはつながります。しかし、外国人の動きは、東京、富士山、関西を巡る「ゴールデンルート」が中心で、地方の古民家や文化財、国立公園の整備などには足が伸びません。そうした馴染みのない地方の観光資源を整える資金として「出国税」を使う場合、手放しで「OK」となるかは微妙ですね。

英国では出国税を空港整備に
英国では国際・国内線の利用客を対象に、距離などに応じて出国税を徴収。2000マイル未満のエコノミークラスで1人あたり約1900円を課金し、総額で約3800億円を一般財源に繰り入れています。フランスは、欧州連合(EU)圏外に出る際に1000円弱を集め、国内とEU圏内の場合は500円強を徴収。約650億円を空港の整備などに使っている。空港整備なら、誰もが納得です。


[2017.8.10]

IoTでの決済システムを開発
三菱UFJフィナンシャル・グループ((株)三菱UFJフィナンシャル・グループ:東京都千代田区 平野信行社長)が、あらゆるモノがネットでつながる「IoT」での決済システムを開発します。今年10月にも、資本金は30億円で、新会社「ジャパン・デジタル・デザイン」を設立。人工知能(AI)に詳しい技術者やデータ分析の専門家も30人採用します。
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冷蔵庫の中身まで感知してオーダー?
目指すのは、IoTに対応した金融のインフラの整備。具体的には、家電や自動車のメーカーなどと組んだ、IoT対応の決済システムづくりです。例えば、冷蔵庫がインターネットにつながるとします。将来的には、ペットボトルの飲料の中身をセンサーで見ていて、少なくなると自動で注文するサービスが生まれるでしょう。このときの自動決済を担おうというのです。決済手法としては、クレジットカードやデビットカード、仮想通貨などが考えられます。

IoT時代のビッグデータ
IoT時代、何と何が結びつくか分かりません。自動発注における個人ベースの決済をおさえておけば、そのデータをもとに、新たな商品づくり、サービスづくりに生かすこともできます。今年4月、改正銀行法が施行され、銀行は金融とIT(情報技術)を融合したフィンテック関連の企業を設立できるようになったことも、こうした流れを後押ししています。

30以上の地銀もコラボレーション
新会社は、静岡銀行((株)静岡銀行:静岡県静岡市 柴田久頭取)や八十二銀行((株)八十二銀行:長野県長野市 湯本昭一頭取)、常陽銀行など30行以上の地方銀行からも、出向で社員を受け入れる方針。IoTでは中央も地方も区別がありませんが、地方ごとの企業の実情は違う。中小企業がコードをスマートフォンで読み込むだけで、簡単にキャッシュレス決済ができるような仕組みを開発し、早めにネットワーク化してしまおうという計画です。


[2017.8.9]

顧客の貸し切り可能なテクニカルセンター
東芝機械(東芝機械(株):静岡県沼津市 三上高弘社長)が、工作機械の開発の現場を刷新します。今年5月、御殿場工場(静岡県御殿場市)に、顧客が最新機を使って貸し切りでテスト加工ができる「テクニカルセンター」を新設しました。必要に応じて、顧客の依頼に即応したり、ものづくりに繋げたりが可能です。秘密主義を脱した先に、創造性豊かな現場が生まれました。
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ドアの閉め切ってのテストも
テクニカルセンターには、テスト加工のデータをその場で確認できるよう、内部に計測分析室を設置。自動ドアを開けた正面にはCAM(コンピューターによる製造)ソフトで作業できる部屋も配置しました。顧客の要望に応じてドアを閉め切って貸し切りでテストをすることもできます。顧客が新しい素材や形状の加工を試したくても、製品の検査に訪れた他社の社員や見学者らがいるなど、機密性を保てなかった時代は、もはや過去のことです。

オープン以上にニーズを取り込んだ場所
東芝機械は、大型の工作機械が主力。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の開発が進む自動車、旺盛な旅客需要を背景に生産を増やしている航空機など成長産業向けに製品を得意としています。軽量化や耐久性を巡り、これまで以上に部品加工の難度があがるなか、センターは、オープンな実験場であるだけでなく、新たなニーズを取り込む場所にもなります。

設計にものづくりの考え方が生きる
貸し切りで装置を使う「クローズ化」と、部署を横断した「オープン化」を組み合わせてある新棟の設計は素晴らしい。同社のものづくりの考え方が、こうした設計に生きていると思います。


[2017.8.8]

中部国際空港拠点に定期路線就航
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格安航空会社(LCC)のエアアジア・ジャパン(エアアジア・ジャパン(株):愛知県常滑市 秦修社長)が、中部国際空港(同)を拠点とする定期路線を開きます。9月にも中部―札幌便を運航する方針。中部空港は、平成31(2019)年度上期、LCC専用ターミナル開設を予定しており、東南アジア最大のLCCグループであるエアアジアの就航で国内航空の市場が活性化します。

本格的なLCC拠点で新たな価格競争も
LCCは、機内サービスなどのコストを削減することで既存航空会社よりも割安な料金で座席を提供するサービス。中部空港では現在、日本航空(日本航空(株):東京都品川区 植木義晴社長)や、同社が出資するLCCのジェットスター・ジャパン(ジェットスター・ジャパン(株):千葉県成田市 片岡優会長)など計5社が札幌線を運航中です。エアアジア・ジャパンの参入を受け、同空港は本格的なLCC拠点空港となり、新たな価格競争も生まれそうです。

エアアジア・ジャパンからバニラ・エア、そして
エアアジアは平成23(2011)年、全日本空輸(現ANA HD:東京都港区 片野坂真哉社長)との共同出資で旧エアアジア・ジャパンを設立し、国内線に参入。同社は全日空の100%子会社となり、バニラ・エア(バニラ・エア(株):千葉県成田市 五島勝也社長)として再スタートを切りました。平成26(2014)年、新たに、楽天(楽天(株):東京都世田谷区 三木谷浩史社長)やアルペン((株)アルペン:愛知県名古屋市 水野敦之社長)などと新生エアアジア・ジャパンを設立。平成27(2015)年、中部空港内に本社を移しました。実に地道に、LCC参入に向けて地保を固めてきたのです。

LCC輸送人数は5年で3.5倍
国土交通省によるとLCCによる平成28(2016)年度の国内線輸送人員数は930万人。日系LCCが本格就航した平成24(2012)年度比で3.5倍と急拡大しています。成績とサービスの差が、実績に直結する厳しい業界です。活躍に期待しましょう。


[2017.8.7]

九州・沖縄、前年同期比6%増
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九州と沖縄地域の産業界に、新風が吹いています。M&A助言のレコフ((株)レコフ:東京都千代田区 稲田洋一社長)が、平成29(2017)年1~6月のM&A案件(資本参加や事業譲渡も含む)を集計したころ、九州・沖縄に本社を置く企業が関わるM&A(合併・買収)は、前年同期比6%増の67件でした。平成10(2008)年のリーマン・ショック後、低迷していたM&Aが回復しました。

効率化、知名度のアップ
ドラッグストアモリを展開するナチュラルホールディングス((株)ナチュラルHD:福岡県朝倉市 森信社長)が今年2月、同業で中国・四国地方を地盤とするザグザグ((株)ザグザグ:岡山県岡山市 森信社長)を買収。共同仕入れなどで効率化を図り、九州外でも存在感を高める戦略です。

買収により県域を越えて商圏を拡大
業務用油揚げ最大手のオーケー食品工業(オーケー食品工業株:福岡県朝倉市 大重年勝社長)も今年5月、味の素グループのベジプロフーズ(ベジプロフーズ(株):埼玉県比企郡 米田充社長)を買収。これは、関東での製品供給の円滑化が目的とみられます。不況の底を脱したのか、県域を越え、商圏を拡大しようとする買収が目立ちます。

人材を融通して相乗効果を狙う
人手不足が深刻な建設業界では、九州建設(九州建設(株):福岡県福岡市 得丸正英社長)が今年4月、愛知県の徳倉建設(徳倉建設(株):愛知県名古屋市 德倉正晴社長)の買収に応じました。国内外を問わず工事施工の人材を融通することで、グループ全体を挙げて相乗効果を創出することを狙っています。同業同士、弱い部分を補いながら生き残ろうということです。

回復するも1兆円には届かない
M&Aの回復とはいえ、平成29(2017)年上期、まだ、爆発力はありません。昨年は、コカ・コーラウエスト(コカ・コーラウエスト(株):福岡県福岡市 吉松民雄社長)とコカ・コーライーストジャパン(コカ・コーライーストジャパン(株):東京都港区 吉松民雄社長)の統合などで、1兆円企業が誕生しましたが、こうしたインパクトには届かない。もう少し雌伏の時期でしょうか。


[2017.8.5]

人手不足をメカやシステムでどう克服?
「宅配ビジネス」の形態がさらに進化します。自宅でくつろいだまま宅配の料理を楽しみたいというニーズの実現に向けて、新規顧客の獲得を目指す寿司店や、自動運転の宅配事業者らが相次いで試行錯誤を始め、活況を呈しています。最大のネックである配達員の人手不足問題を、メカや新システムでどう克服するか。各業者がそれぞれに激しいレースを展開中です。

宅配ロボットが寿司をお届け
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東京を中心として寿司チェーン「銀のさら」を展開するライドオン・エクスプレス((株)ライドオン・エクスプレス:東京都港区 江見朗社長)と、ロボットベンチャー「ZMP」((株)ZMP:東京都文京区 谷口恒社長)は今年7月、自動運転の宅配ロボットの試作機を発表しました。顧客がスマートフォンで注文すると、愛敬のある箱形ロボットが、寿司を運んできます。ロボットは全長133センチ、高さ109センチ、幅75センチ。最高時速6キロと、大人とほぼ同じ速さの歩行を実現しました。つまり、出前ができる速度です。

到着すればスマホに連絡
ロボットは、内臓のセンサーとカメラで周囲を確認しながら進み、到着時するとスマホに連絡します。世界に冠たる日本のセンサー技術のたまもので、見事な性能です。"配達"範囲は店舗から半径1~2キロと想定され、8月以降、自動走行実験を繰り返したうえ、茨城県つくば市などで行う規制緩和関連実験へとコマを進めます。政府も前向きと見られます。
 
変わる、料理の宅配風景
米国のウーバー・テクノロジーズ(Uber:カリフォルニア州)は昨年9月、時間が空いている登録者を飲食店に仲介して、料理を運ぶ宅配事業「ウーバーイーツ」を始めました。今年6月には、さっそく日本マクドナルド(日本マクドナルド㈱:東京都新宿区 サラ L・カサノバCEO)が、これを導入しました。回転ずしの「スシロー」((株)あきんどスシロー:大阪府吹田市 水留浩一社長)や定食屋の「大戸屋ごはん処」((株)大戸屋HD:東京都武蔵野市 窪田健一社長)などの大手チェーンも、一部店舗で導入を進めています。料理の宅配風景も変わります。


[2017.8.4]

日本橋の上、首都高を地下に
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久しぶりに東京が沸くニュースでした。国土交通省が、「日本の顔」である、東京・日本橋の上を走る首都高速道路の一部を地下に移す方針を明らかにしました。経済界からも歓迎の声が上がっています。観光地として再開発、老朽化が進む首都高の耐震化が一気に進んでいくでしょう。
 
五街道の起点、「日本の顔」として再生へ
この決定を下支えしてきた団体があります。日本橋に拠点を置く大企業や商工業者らが平成11(1999)年に発足した「日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会」。江戸時代に五街道の起点だった日本橋を「日本の顔」として再生させる活動をしており、平成29(2017)年6月までに、「首都高の撤去または移設」を求める請願を約44万人の署名とともに提出した。半世紀前の東京五輪のためだったとはいえ、日本の顔の上を首都高が走る無粋さに、誰もが心を痛めてきました。

日本橋に青空を取り戻す
日本橋は、三井グループ発祥の地です。日本橋を創業の地と位置付け周辺再開発を進める三井不動産(三井不動産(株):東京都中央区 菰田正信社長)は、日本橋の首都高地下化構想が始動したことについて「日本橋に青空を取り戻すのは地元の悲願。その実現に向けての第一歩だ」と歓迎しています。周辺で再開発が進む百貨店・高島屋((株)高島屋:大阪府大阪市 大本茂社長)も、「景観の改善は活性化の新たな目玉になる」と期待大です。

費用は国、都、首都高速道路会社で
さて、気になるのは数千億円とされる費用です。大半は、設備の地下化に費やされる予定で、詳細は、国と東京都、首都高速道路会社(首都高速道路(株):東京都千代田区 宮田年耕社長)の3者で検討します。①首都高の地下化に伴い日本橋周辺の再開発が進む、②東京都が再開発ビルの容積率を引き上げる、③テナントビルの収益が上がる、④民間の再開発事業者が地下化の費用の一部を負担する、⑤国や東京都の負担が縮小する――などの案もあるようです。国民の財産を、安く、うまく再生させてほしいものです。


[2017.8.3]

危機感を持って「次」を考えた結果
家電量販店最大手のヤマダ電機((株)ヤマダ電機:群馬県高崎市 桑野光正社長)が近年、不動産事業へ本格的に進出し、実績を積んでいることをご存じでしょうか。本業は依然、絶好調ですが、だからこそ、年々拡大するアマゾン・ドット・コム(アマゾンジャパン(合):東京都目黒区 ジャスパー・チャン社長)などネット通販へ危機感を持ち、企業存続のための「次」を考えた結果です。興味深い多角化です。
 
ネット通販は家電量販店にも脅威
今後、アマゾンがより存在感を持てば、家電を購入する際、家電量販店などの実店舗に赴かず、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンから家電を注文する購入方法が日常化します。また、カカクコム((株)カカクコム:東京都渋谷区 畑彰之介社長)が提供するサービス「価格.com」も、家電量販店にとっては大きな脅威です。サービスは横において、価格だけの勝負になったら、店舗は太刀打ちできません。
 
家電とは切っても切れない「家」
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こうしたなか、ヤマダ電機は平成29(2017)年6月、完全子会社となるヤマダ不動産(群馬県高崎市 唐沢銀司社長)を設立。ヤマダ不動産では、既存のヤマダ・エスバイエルホーム((株)ヤマダ・エスバイエルホーム:群馬県高崎市 宮原年明社長)や、ヤマダ・ウッドハウス((株)ヤマダ・ウッドハウス:群馬県高崎市 増田文彦社長)等のグループ会社と連携し、一戸建て分譲物件や土地情報、賃貸物件などを幅広く扱います。
 
ファイナンス設立、資金面でも連携
これとは別に、ヤマダ電機では、平成28(2016)年5月、完全子会社であるヤマダファイナンスサービス((株)ヤマダファイナンスサービス:群馬県高崎市 古谷野賢一社長)を設立。資金面でも連携し、不動産とファイナンスを大きな事業に育てようとしています。


[2017.8.2]

夏のバーゲンに一石投じたルミネ
若い世代を含む消費が伸びず、アパレル販売が苦戦するなか、夏恒例のバーゲンセールに、駅ビル運営大手のルミネ((株)ルミネ:東京都渋谷区 森本雄司社長)が、一石を投じる戦略に出ました。セール時期を遅らせ、テナントに夏の売れ筋商品の定価販売を促したのです。しかし足並みはなかなかそろわず、うまくはいかなかったようです。
 
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消費が停滞するなかセール
前倒しが定着
夏のセールは、もともと、在庫処分が本来の目的で、当然、利益率は下がる。しかし、デフレを背景に消費が停滞するなか、「早い者勝ちだから」と、商業施設各社が集客効果を見込んで前倒しするようになりました。結果、最近では、6月下旬からのセール開催が定着。各社は夏物を例年4月前後から販売し、肝心の夏場は、ほぼ全期間で安売りというのが常態でした。

7月28日開始としたが...
これに対し、ルミネは、今夏のセール開始を「7月28日」としました。例年より1カ月遅れです。「これから夏本番なのに、売れ筋商品を初めから値引きするのはおかしい」が、当初の説明でした。しかし、実際には、「限定プライス」などをうたい、ルミネに入るほぼ全店が2~4割値引きするようになりました。なぜ、なし崩しになってしまったのか。出品、出店するアパレル側、テナント側に「他店への配慮もありルミネだけ違う価格を提示するのは難しい」という事情があったようです。

構造的改革なしには勝てない
今回の試みから言えることは、構造的な改革をせず、これまでの集客頼みの戦略では、「ユニクロ」や「ZARA」などの低価格衣料品、アマゾンなどのネット通販に勝てないということです。変化の布石にしてほしいと思います。


[2017.8.1]

野菜の水分から産地を評価
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食品の産地偽装が社会問題になるなか、NTTグループのNTTテクノクロス(NTTテクノクロス(株):東京都港区 串間和彦社長)が、驚くべきビジネスを始めました。通信用レーザーで培った技術を駆使して、野菜の産地評価をするのです。野菜から水分を取りだし、水蒸気にして分析します。斬新な発想の技術が消費の質をあげるなんて、すばらしいことです。

高評価のレーザー光源、その先に...
NTT研究所(日本電信電話(株):東京都千代田区 鵜浦博夫社長)が開発するレーザー光源は、精度の高さが広く知られています。その先にある技術が、「レーザーガスセンシング」。気体に含まれる分子に特定の波長のレーザー光を照射し、分子が光のエネルギーを吸収してレーザー光の強度が落ちる性質を利用した新たな測定技術で、水や二酸化炭素、フッ化水素などの分子が検出できます。それを野菜の産地評価に応用しようというのです。

土地特有の比率で重い水が含まれる!
カギは、野菜に含まれる、重さの違う水分子の比率です。日本は、南西から北東に向かって雨雲が動きます。南の地域ほど重い水の比率は高く、北の地域ほど低い。その結果、野菜にはその土地特有の比率で重い水が含まれます。各県で育った野菜の重い水の含有率をレーザーガスセンシングで分析し、評価したい野菜の水分と比べれば、産地が当たるという仕組みです。

消費者の意識に確実に対応する技術
装置の価格は5000万~6000万円。装置も部屋を埋めるほど大きく、普及には課題もありますが、その機能は、消費者の食の安全・安心に対する意識の高まりには確実に対応しています。NTTテクノクロスは、農園運営のザファーム((株)和郷:千葉県香取市 木内博一代表理事)やレシピ提供のエス・アイテックス(エス・アイテックス(株):東京都新宿区 保永茂樹社長)と組んでいます。各社のアイデアを持ち寄りながら、よりよい装置を目指してほしいものです。


[2017.7.31]

1968年調査開始以来、最大の減少幅
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勢いが止まらない日本の少子高齢化。その実情を最もよく映し出すのが総務省の「人口動態」調査です。住民基本台帳に基づく平成29(2017)年1月1日時点の調査によると、日本人の総人口は1億2558万3658人で、8年連続で減少。前年から30万8084人減り、減少幅は昭和43(1968)年の調査開始以降で最大でした。三大都市圏のうち、東京圏への人口集中も顕著です。

自然減は10年連続。生産年齢人口も
出生数は98万1202人で、初めて100万人を割り、過去最少でした。逆に、死亡者数は130万人を超えて過去最多。出生数より死亡者数が多い人口の自然減は10年連続です。年代別では、14歳以下の年少人口が1594万547人で全体の12.69%を占め、65歳以上の老年人口は27.17%でした。主な働き手となる15~64歳の「生産年齢人口」も減り続けてことが、状況の深刻さを示しています。

仕事、教育、医療、介護がなければ...
こうしたなか、三大都市圏への人口集中が進み、10万人規模やそれ以下の地方都市は、軒並み減らしています。働く場所があり、子どもの教育、高齢者の医療・介護システムが充実した土地でなければ、暮らせないためです。悲しいことですが、この傾向はさらに進みます。

三大都市圏で全人口の5割超
東京圏(東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県)の4都県は、いずれも人口が増えました。関西圏(京都、大阪、兵庫、奈良の4府県)と名古屋圏(愛知、岐阜、三重の3県)を含む三大都市圏の人口は、前年比0.06%増の6453万258人で、日本人口のなんと5割を超えています。ビジネスも、こうした未来像を踏まえたうえで考えなければなりません。決して、地方にはチャンスがないという意味ではありません。変化のなかにこそ突破口があります。


[2017.7.29]

休日確保が不十分で膠着
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政府が、「脱時間給」制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)の現行案を、修正します。労働時間でなく成果に基づき賃金を払うというのがこの制度の核心でしたが、休日確保が不十分とされ、国会の審議も膠着していました。修正案は、連合の提案をもとに「年104日以上」の休日確保を企業に義務付け、労働時間の上限設定や連続休暇の取得を労使で決めるとします。

成果主義は逆に長時間労働を助長?
現行案(労基法改正案)が国会に提出されたのは、平成27(2015)年4月。「脱時間給」の導入が目を引きましたが、対象は、コンサルタント、金融ディーラー、アナリストなど、柔軟な働き方が許される、ごく一部の業種に限られていた印象です。成果さえ出せば、1日2時間勤務でもよい。働き手の裁量にゆだねる。それはそれでよいのですが、一方的な成果主義が助長される懸念もあり、野党は、「長時間労働を助長する」と猛反発の声をあげました。

働き方改革を受け脱時間給の導入を前進
働き方改革が重みを増してきたことを受け、政府は、秋の臨時国会で、働き方改革関連法案とともに、脱時間給の導入も前進させます「健康管理の強化」「労使に休日取得を徹底」「年104日以上の休日確保を企業に義務付ける」などの点で、連合と一致点を探っています。

 
中小企業は柔軟な対応が必要に
休日なしで働き続ける、社員の健康を重視しない経営は、今後、許されなくなりますね。人手不足の中小企業にも、いずれ柔軟な対応が求められます。職場の事情は業種によってさまざま。臨機応変に対応していくしかないでしょう。


[2017.7.28]
事業再生

セントラル総合研究所
セントラル総研オフィシャル
返済猶予・リスケジュール
www.re-schedule.jp
八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
著書の紹介はこちらから。

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