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被災企業の二重ローン問題、債権放棄たった87億!見習え「栄光債権回収」は震災後2ケ月で88億円を債権放棄!

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震災事業者支援機構:発足1年で債権、免除額わずか87億円
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東日本大震災で被災した企業が新たに資金を借り入れる「二重ローン問題」を支援する東日本大震災事業者再生支援機構は4月2日、既往ローン買取りなど支援を決定した件数が昨年3月発足以来167件になったことを発表。このうち債権買取りを伴う支援は160件。免除された総額は87億円となりました。
同機構発足当初、被災企業の既往ローン買取り額は約5,000億円と見込み、来年3月までの支援決定目標数を500件と設定。支援決定へのペースは依然上がっていません。復興庁では人員拡大や出先機関増設、広報をさらに強化するとしています。

産業復興機構:金融機関の合意284件、うち債権買取りは109件だけ
一方、経済産業省が主導する産業復興機構は、被災地5県に設置され、今年4月12日時点で金融機関などによる支援合意が得られた件数は284件。このうち、既往ローンなどの買取りが決定したのは109件にとどまります。
同機構は、平成23年11月に岩手と茨城で設立され福島、宮城などにも拡充。買取額を約2,000億円と見込み県や地域の金融機関、中小企業基盤整備機構などが共同出資しています。
産業復興機構、東日本大震災事業者再生支援機構とも民主政権時代に設立。既往ローンの買取りでは民主、自民党、さらに所管省庁間の縄張り争いだけが先行し、支援決定へのしくみなどを改善する姿勢はみられません。

栄光債権回収「被災者の負担軽減が必要」即座に債権放棄を決定
東日本大震災から2ケ月半の6月1日、横浜のサービサー(債権回収会社)の栄光債権回収株式会社(横浜市西区浜松町2−5 代表取締役:濱田  修氏)は、被災地域所在の1,414件の債権、総額88億5,674億円を放棄することを発表しました。同社では、震災被害があまりに甚大であり、被災者が困窮しているため一刻も早い負担軽減が必要と決断し債権放棄を決めました。サービサーは、法務省より営業許可を受け、金融機関などから買取った債権を回収する会社。役員には弁護士がいることなど義務づけられています。
震災後の民主党政権時、進まぬ被災企業・被災者支援をさておいて政争に明け暮れた時期に、民間サービサーの栄光債権回収㈱は債務者からの要請でなく、震災の重大性に鑑み自ら債権放棄を決めたのです。
▼栄光債権回収株式会社:「東日本大震災」被災地域内所在の皆様に対する債権放棄のご案内(平成23年6月1日)

二重ローン問題の解消:本来の目的を再認識する必要あり
震災から1年が経過し、政府は債権回収機構を立ち上げました。依然進まぬペースは、安倍政権へになって一層早急な対応、わかりやすいしくみへの改善が待たれます。目的は、被災地、被災者の救済であり、いち早い元の生活への復旧・復興支援です。被災企業、被災者は、今後の事業再開のメドが立たない現状を毎日、何年も目の当たりにし不安をぬぐえなければ、精神的に追い詰められてしまします。
事業再生の現場で目の当たりにするのは、リスケジュール(条件変更)を延長したまま、義援金や国からの助成金、補助金を申請してその資金が入ったら、ここぞとばかり金融機関が債権回収した例もあるのです。これではまるで「ハゲタカバンク」と捉えられても仕方ありません。日本の金融機関は、いつから本来の目的を見失い、「ハゲタカ」になったのでしょう。和の心やおもてなしが見直されている中、金融機関にも和の心、輪の精神を忘れないでもらいたいところです。


[2013.5.1]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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