東京五輪1年延期で日本のGDP2兆円が先送りに!各業種で損失増大
前回東京五輪の高度経済成長を期待したものの延期
IOC(International Olympic Committee:国際オリンピック委員会)は3月25日、東京オリンピック・パラリンピックの延期を承認することを発表しました。
平成5年にオリンピック・パラリンピック開催都市が東京に決まり約7年、日本は昭和時代の高度経済成長期に入った昭和39年の東京オリンピック同様に経済効果を期待し、様々な投資を行ってきました。
ただ、新型コロナウィルスという目に見えない敵によるパンデミック(世界的感染爆発)が加速する中、大きな経済損失を被ることになりました。
五輪をきっかけに変貌した東京
東京オリンピック・パラリンピックに向け経済投資は、築地市場の移転から東京・山手線の高輪ゲートウェイ駅の新設、都市開発など東京は変貌し、国内のプロスポーツもプロ野球やサッカーのJリーグも7月〜8月の日程を空け、プロ野球ヤクルトスワローズは本拠地の神宮球場を機材置き場として提供する予定でした。
安倍首相や森組織委員会会長も自身の治世の掉尾を東京オリンピック・パラリンピックで飾りたいという思いがあったでしょう。
宿泊業1日4.6万室が大量キャンセウに?
開催延期を受け日本経済は、民間のエコノミスト、有識者の声は見込まれたGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)を約2兆円押し上げる効果があると予測していましたが、開催が1年延期された場合にはこの経済効果は先送りとなります。
開催延期による経済損失は具体的にホテルや旅館、民泊業など大会関係者やスポンサー、メディアなどの宿泊ニーズは1日最大約4万6,000室を見込んでおり、大会組織委員会では宿泊先の確保を進めてきたものの、延期により、今後は大量のキャンセルが出る予測です。
この影響をどのように緩和するかが今後の課題となります。
選手村の晴海地区ではマンション販売も開始済み
開催延期により、選手村となる東京・晴海地区では建設が進められており、大会終了後には23棟のマンションが整備され、分譲と賃貸合わせ5万6,000戸が供給される予定でした。
昨年7月からは一部の物件で販売が開始され、令和5年3月より入居が始まる予定でしたが、大会延期により入居時期にも影響が出る予測です。
他にも観戦ツアーを企画する旅行会社や飲食・小売業、警備会社など人手ニーズは急速に減少するため、日本経済にとっては全てが先送りとなり、手元資金が豊富でない中小企業、小規模事業者にとっては懸念事項が多すぎることが懸念されます。
●関連記事:「新型コロナウィルスの影響でスポーツ・イベントは中止!東京五輪中止なら30兆円超えの損失」[2020.2.28配信]
[2020.3.31]
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