少子化、人口減でも労働力は今年最多へ!シニア層、女性が牽引
生産労働人口は20年で1割減
日本の15歳〜64歳の生産労働者数は、約7,600万で少子化、人口減少が進む中、この20年で約1割減少しました。これは先進国の中でも突出した減少となっています。
ただ、実際に働く労働者数は増え続け、平成29年は11月までの平均では前年を約1%上回り約6,528万人。今年も過去5年並みの伸びが見込まれれば、統計が残る平成9年の6,557万人を上回る可能性があります。これは、人口が減少する中でもシニア層や、女性など労働参加率が上昇しているためで、当面は増加傾向が見通せます。
シニア層の労働者、20年前の水準に増加
65歳以上のシニア層の労働者は、平成10年以来の高さで、介護現場でも体力が必要な職場でも働く姿が見られます。働く意思を持つ全員が完全雇用形態になっています。
景気回復によって各年齢層の労働参加率を2倍にするためには、労働者を毎年50万人ずつ増やし、女性の労働参加率が男性並みに高まらなければなりません。
OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)によると、女性の労働力は、昨年11月に68.2%と5年前に比べ6.7%増加しています。
ただ、女性の労働参加率のピークは、2025年と予測されており、その後は減少に転じると予測されています。
人間乗る同僚に変わるIT・AI
企業では、人手不足を受け、省力化へ設備投資を増やし、IT(Information Technology:情報技術)やAI(Artificial Intelligence:人工知能)などによる労働の代替えが進んだことで労働力が余り、失業率は2025年に大きく上がる可能性もあります。
これは、銀行など金融機関、メガバンクの大量人員削減計画の動向を見ればわかるかと思います。
ITやAIの活用で企業には余剰人員が増え、成長の高い分野へ転職や起業しやすい環境を整えれば、人材難は緩和できるはずです。より少人数で付加価値、差別化された商品・サービスを生み出すことによって小規模企業でも収益力が上昇することも可能です。
安倍首相「年頭所感」日本はまだ成長できる
1月1日、安倍首相は年頭所感で、日本は6年前、少子高齢化を国難とし悲観論ばかりが問題とされていましたが、この5年でGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は11%以上成長、雇用は185万人創出、女性労働者は米国を上回っていると訴えました。
男性も女性も、若年層のシニア層も、障害のある方、一度失敗した方も、誰もが能力を発揮できる「一億総活躍」を創りあげれば、日本はまだ成長できると指摘。IT・AI対人々の労働力、さらに余剰人員の成長産業などへのスムーズな移行がカギとなりそうです。
●関連記事:「少子化対策有識者会議:結婚・妊娠・出産「3本の矢」を提言/横浜では「待機児童ゼロ」を達成!」[2013.6.6配信]
[2018.1.6]
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