世界シェア調査②:素材、部品分野に強みのある日本!成長市場攻略を阻むアジア新興国
成長市場を攻略を抑えるアジアの新興国
日経新聞が実施する平成28(2016)年の世界シェア調査について、少し補足します。日本は、素材や部品分野に強みがありますが、成長市場の攻略では、海外、ことにアジアの新興国に抑えられていることが気がかりです。現状をしっかり認識し、日本独自の戦略を練りたいものです。
金メダルで欧州、日本が並ぶ
この調査結果を毎年、楽しみにしてきましたが、目を引くのは、国・地域別の上位シェアランキング。オリンピックと同じように、1位を金メダル、2位を銀メダル、3位を銅メダルとし、各国・地域の獲得数を一覧表で示します。獲得メダル数の合計も分かる。同年は、 米国19、20、21(計60)。欧州11、13、8(計32)、日本11、7、16(計34)。韓国7、10、3(計20)。中国7、7、6(計20)の順でした。
スマホ市場では極めて存在感が薄い日本
アジアの新興国が活躍しているのが、スマートフォンなど成長市場です。韓国サムスン電子(水原市 権五鉉CEO)、米アップル(カリフォルニア州 ティム・クックCEO)の2強に加え、華為技術(ファーウェイ/中国深圳市 任正非CEO)やOPPO(オッポ/中国東莞市 陳明永CEO)、vivo(ビボ/中国東莞市 沈炜CEO)など中国勢が追い上げるなか、日本勢の存在感が極めて薄い印象です。
従来市場を変える力を持つ分野に参入できるか
技術革新によって成長市場は目まぐるしく変化します。人工知能(AI)で音声に自動応答する「AIスピーカー」では、米アマゾン・ドット・コム(ワシントン州 ジェフ・ベソスCEO)が先行。ドローン(小型無人機)では中国DJI(大疆創新科技有限公司/深圳 汪滔代表)が頭角を現してきました。3Dプリンターなども、従来市場を変える力を秘めた分野です。日本企業は奮闘していますが、こうした成長市場で世界をけん引できなければ、21世紀半ばには順位が大きく変わっているかもしれません。
●関連記事:「経常収支は5ケ月連続黒字に転換!原油下落で輸入額は減少,円安を背景に電子部品、金属加工機械など輸出額は増加」[2015.1.19配信]
[2017.7.17]
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