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経常収支は5ケ月連続黒字に転換!原油下落で輸入額は減少,円安を背景に電子部品、金属加工機械など輸出額は増加

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経常収支は4,330億円の黒字
財務省は1月13日した昨年11月の国際収支状況のうち、海外との総合的な取引状況を示す経常収支が4,330億円の黒字と、黒字が5ケ月連続したことを発表。原油安を背景に輸入額が減少し、貿易赤字の縮小に繋がったことに加え,円安の進行で日本企業の海外での投資収益を示す第1次所得収支の黒字が同月として過去最大となり、経常収支の改善を後押ししました。
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第1次所得収支は、親会社と子会社のとの間の配当金や利子の受取などの直接投資収益や株式配当金、債券利子などを受け取る証券投資収益などが上げられます。

第1次所得収支は、昭和60年以降過去最大
第1次所得収支は、昨年11月に1兆2,760億円の黒字と前年同月から44.4%増加し11月としては比較可能な昭和60年以降で最大。昨年1月〜11月の累計では、通年で過去最大の平成19年を上回りました。
経常収支は、第1次所得収支を含む「所得収支」ほか、モノの輸入と輸出の差額から算出される「貿易収支」やサービス取引を示す「サービス収支」、ODA(Official Development Assistance:政府開発援助)のうち医薬品など現物援助を示す「経常移転収支」の4つから成り立っています。

貿易収支は17ケ月連続赤字
一方,昨年の貿易収支は、輸送保険料や運賃を含まない国際収支ベースで6,368億円の赤字。赤字額は前年同月比で42.4%減と大幅に縮小したものの、貿易赤字は17ケ月連続続いています。
輸出額の内訳を見ると、半導体などの電子部品や金属加工機械などが目立っており、全体で前年同月比10.8%増の6兆3,221億円に上りました。輸出額が前年を上回るのは21ケ月連続です。

輸入はスマホ部品関連が増加
輸出額に対し輸入額では,前年同月比2.2%憎の6兆9,590億円と6ケ月連続前年を上回るものの、増加率は小幅にとどまります。11月の輸入額の品目別では,スマートフォンを含む通信機器などが増加。昨年1月〜11月の貿易赤字は、通年で過去最高だった平成25年を上回っています。
原油価格の急落が長引き,新興国の経済縮小など懸念されるなか、投資収益が経常利益を後押ししている状況。円安を背景に今後も経常収支の黒字化が期待され、円安による製造業の国内回帰も予測されます。

[2015.1.19]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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