化粧品「着る」「貼る」時代:画期的製品/医薬品医療機器法許認可付き肌着
化粧品は「着る」「貼る」へ
「着る化粧品」「貼るメイク」など、画期的な化粧品が市場を活性化させています。肌着の繊維に肌荒れを防ぐ成分を配合したり、肌に直接貼ってシミなどを隠したりという斬新な発想で、「塗る化粧品」からの脱却です。スポーツ用品や、医療、介護など幅広い分野に広がりそうです。
「医薬品医療機器法」許認可付きの肌着
化学繊維大手の帝人(帝人(株):大阪府大阪市 鈴木純社長)は、衣類型の化粧品「ラフィナン」を開発しました。肌の表面を弱酸性に保つ「リンゴ酸」を繊維にしみ込ませており、水分が蒸発しにくく、肌荒れを防ぐ効果があります。肌着ジャンルでは、日本初となる「医薬品医療機器法」に基づく製造・販売の許認可を得ました。50回程度洗濯しても、成分は落ちません。
女性の保湿ニーズの大きさ
今年は、このラフィナンを使った商品がヒットしました。女性肌着大手のトリンプ(トリンプ・インターナショナル・ジャパン(株):東京都中央区 土居健人社長)は、高級ブランド「フロラーレ」に、ラフィナンを使った「化粧品インナー」をそろえました。
イオン(イオン(株):千葉県千葉市 岡田元也社長)やグンゼ(グンゼ(株):大阪府大阪市 児玉和社長)も保湿成分などを繊維に含ませた機能性肌着を「着るスキンケア」「着るコスメ」にして売り出しました。肌の乾燥をケアしたいという女性のニーズの大きさに、驚かされました。
メイク用シートはジェットプリンターから出力
パナソニック(パナソニック(株):大阪府門真市 津賀一宏社長)は、極薄フィルムシート「メイクアップシート」を開発中です。専用の鏡に内蔵されたカメラとLED光で肌のシミやしわ、透明感などを測定し、2分ほどで、本人に最も適した色味や大きさのシートが専用インクジェットプリンターから印刷されます。このシートに水を吹き付け、肌に貼ります。こうした商品はすぐに定着し、生活風景を変えていきそうです。今後の展開が楽しみです。
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[2016.12.29]
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