ヘルスケア施設特化のJーREIT誕生!サ高住、老人ホームへの投資
ヘルスケアリート創設へ6社合意,運用会社設立
不動産ファンドを運営するケネディクスや新生銀行など6社は4月28日、高齢者介護、医療などヘルスケア施設に特化したJーREIT(Real Estate Investment Trust:不動産投資信託)の創設に合意。資産運用会社を設立したことを発表しました。
JーREITは、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産を購入し、家賃収入や売却益を投資家に分配する商品。最近では,ネット通販の市場急拡大で物流施設に特化したJーREITも誕生しています。
資産規模は500億円、年間200億円ずつ拡大
設立した運用会社は、首都圏を中心に全国の優良老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、病院などに投資。上場時の資産規模は500億円を想定し,年間200億円ずつ増やす方針です。
高齢者の施設では、介護ニーズは高まり、ヘルスケア施設の供給は不足気味。ヘルスケアに特化したJーREITは、投資家の投資多様化ニーズや長期安定的なニーズに応える商品と期待。普及,拡大されればヘルスケア施設の新規供給を促し、高齢者の居住の安定にもつながります。
国交省:ヘルスケアリートのガイドライン策定
国土交通省は4月11日、ヘルスケアリートの活用に向けたガイドライン検討委員会を設置。ヘルスケアに特化するJーREITが留意すべき点などを定め、今年6月に方針をまとめる予定です。
同省が2月に発表した素案では、ヘルスケアリートの運用会社が整備すべき組織体制など基本的な考え方は示されており、今夏には病院版の指針づくりにも着手し今年度内に策定する方針です。4月には、東京証券取引所がヘルスケアリートの上場相談窓口を開設するなど、普及に向けた準備は進みます。
気になる配当は・・
JーREIT市場では,現在でもサービス付き高齢者向け住宅などを組み入れ運用される商品もありますが投資比率はわずか約1%程度。本格的にヘルスケア施設だけに特化したJーREITは存在せず、どの程度の配当利回りになるのかは不透明です。
オフィスビルに特化したJーREITは、テナントの出入りも激しく、賃貸契約もおよそ2年と収益の不安定性もみせますが、ヘルスケア施設型では、あくまで高齢者の住まいの安定を目指すため景気の善し悪しに関係なく安定が見込めるか注視されます。
関連記事:「REIET(不動産投資信託)地方への資金流入3割超え!都心オフィスビルから物流施設ほか多様化」[2014.4.18配信]
[2014.5.8]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: ヘルスケア施設特化のJーREIT誕生!サ高住、老人ホームへの投資
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/1702
コメントする