ホンダF1復帰!環境技術取り入れるF1、先端マシン技術を市販車へフィードバック
7年ぶりに伝説のチーム「マクラーレン・ホンダ」復活
ホンダは5月16日、自動車レースの最高峰F1(フォーミュラ・ワン)へ平成27年から復帰することを発表。以前のパートナー・英レーシングチーム・マクラーレンへエンジンを供給。7年ぶりにマクラーレン・ホンダが復活します。
マクラーレン・ホンダは、昭和63年から平成3年まで4年連続で年間チャンピオンとなり、63年には年間16戦中15勝を飾った伝説のチーム。F1復帰で新興国でのブランディングを浸透させ再び世界一を目指します。
究極のHV技術を市販車へ反映
F1の開催地は平成16年以降に、中国やバーレーン、23年にはインドでも開催されるようになりモスクワでも開催が検討されています。F1は、ブランド認知度を高めるには絶好の舞台である一方、ホンダは将来の究極のHV(ハイブリッド)といえる先端技術を目指し、市販車へ反映させる方針です。
ホンダはリーマンショック以降、F1から撤退。レースに関わっていた約400人の技術者は、環境技術など市販車開発に加わり、HVなど電動化技術を短期間で競争力を大幅に高めました。F1は来年以降、エンジンは2,400ccから1,600ccにダウンサイジング。エネルギー回生システムなど市販車の環境技術に対応する新しい規定を導入。レースから市販車、市販車からレースへと相互にフィードバックが期待できます。
ターボ+モーターで効率よく早く走るかが鍵
エネルギー回生システムは、HVで使われ、ブレーキの制動力をモーターの動力に換え、無駄なくエネルギー活用する仕組み。新規定にはエンジンにターボチャージャー(過給機)が付き、モーターとの組み合わせにより、少ない燃料でいかに早く走るかが勝利への鍵となりそうです。
F1の最先端技術を市販車へフィードバックすることは、簡単なことではありませんが、現行方式のHVにターボチャージャーを組み合わせれば、より燃費効率よく走行性能の向上も期待できます。新興国へのブランディングとともに、市販車への技術反映を目指し新規定となるF1への再参戦となります。
本田宗一郎氏:レースに勝つことでブランド・技術力向上、人材育成
ホンダは昭和39年、創業者・本田宗一郎氏の強い希望でF1へ参戦。レースに勝つことによりブランド力と先端技術、人材が育てられてきました。これまでは市販車とはまったく別物のF1マシンは、環境技術や効率が取り入られることとなりF1業界の変革とも言えます。
得意な燃費技術分野での参入となるホンダは、将来の技術開発や技術者の育成とレースを通じ、世界の自動車産業の牽引役ともなり得ます。ホンダ同様にHV開発では先端を行くトヨタも平成21年にはF1から撤退。前年度にはホンダを上回る業績回復をみせており、トヨタF1復帰も今後の動向が注目されます。
●関連記事:「トヨタEV技術誇示、ヒルクライムレースで優勝!EVのF1は2年後?ル・マン24はHV初参入」[2012.8.20配信]
[2013.5.22]
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