羽田空港オープンスカイ効果、相次ぐLCC参入の次は羽田アクセスで競争激化!京急ダイヤ改正で時間短縮
京浜急行:高架工事完了でスピードアップ、羽田まで15分
京浜急行電鉄は、10月21日のダイヤ改正により、京急品川駅から羽田国内線ターミナル駅までの所要時間を15分に短縮しました。同社では、京急蒲田駅周辺の高架工事が同日、完了したことを受けスピードアップが図れ、これまでより最大で7分短縮されました。
京急品川駅は、JRとの乗換えもスムーズで山手線や新幹線へも便利に乗り継ぎが可能。さらに同駅は、地下鉄都営浅草線に直接乗り入れるため、空港から乗換えなしで銀座や日本橋、浅草橋など都心へのアクセスも利便性をみせます。
東京モノレール:羽田へは4分おきに運航、無線LANサービスも開始
一方、浜松町駅を起点とする東京モノレールは、羽田まで17〜19分と遅れをとったものの、本数では京浜急行の1時間当たり6本に比べ、平日昼間は4分おきに運航。最速の空港快速は1時間に5本走り、その間を区間快速や各駅停車車両が埋めています。
東京モノレール全駅には、auスマートフォン用の公衆無線LANサービスが利用でき、車両1編成にも既に導入。来年3月までに8編成、平成26年3月までには全車両に導入し利便性を図ります。スマートフォン利用者が急増するだけに差別化。都心から羽田、羽田から都心と空港アクセス競争が激化しています。
羽田まで安い京浜急行に、モノレール対抗!往復切符を同額に
料金では、京浜急行の品川・羽田間は片道400円に対し、東京モノレールの浜松町・羽田間は470円と割高。東京モノレールは、京浜急行のダイヤ改正を受け、往復料金が140円安くなる往復切符を800円で来年3月まで販売。京浜急行に対抗し同額で勝負します。
羽田空港を巡るアクセスには、他にも池袋や新宿、東京駅などを結ぶリムジンバスも運航されています。料金では、京浜急行や東京モノレールに比べ倍以上となりますが、荷物さえ積んでしまえば空港の航空会社窓口や都心の駅前やホテルなど乗換えの必要がありません。しかし、首都高速利用のため渋滞に巻き込まれ、時間が読みにくいデメリットもあります。ビジネスや旅行など目的により羽田へのアクセスの選択肢の広がりで、さらなるサービスも期待されます。
羽田空港:発着枠39万回から45万回へ拡大、空港アクセス客増加の見込み
空港アクセス競争激化の要因に羽田空港は、平成25年度末までに国際線と国内線を合わせた年間発着枠が現在の39万回から5万7千回増え、約45万回となる予定。それに伴い国内外観光客や出張など利用者の増加を見込んだものです。
鉄道、バス各社の空港アクセス向上は、東京の国際競争力の高まりも期待できます。航空関連ビジネスでは、LCC(格安航空会社)の相次ぐ参入で集客を向上。波及効果は空港アクセスに及んでいます。
●関連記事:「羽田国際化オープンスカイ効果:旅客数2.1倍、貨物5.7倍/国交省「一定の効果あった」[2011.10.26配信]
[2012.10.27]
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