リーマンショック以降低迷のM&A回復!九州・沖縄本社の企業前年同期比6%増
九州・沖縄、前年同期比6%増
九州と沖縄地域の産業界に、新風が吹いています。M&A助言のレコフ((株)レコフ:東京都千代田区 稲田洋一社長)が、平成29(2017)年1~6月のM&A案件(資本参加や事業譲渡も含む)を集計したころ、九州・沖縄に本社を置く企業が関わるM&A(合併・買収)は、前年同期比6%増の67件でした。平成10(2008)年のリーマン・ショック後、低迷していたM&Aが回復しました。
効率化、知名度のアップ
ドラッグストアモリを展開するナチュラルホールディングス((株)ナチュラルHD:福岡県朝倉市 森信社長)が今年2月、同業で中国・四国地方を地盤とするザグザグ((株)ザグザグ:岡山県岡山市 森信社長)を買収。共同仕入れなどで効率化を図り、九州外でも存在感を高める戦略です。
買収により県域を越えて商圏を拡大
業務用油揚げ最大手のオーケー食品工業(オーケー食品工業株:福岡県朝倉市 大重年勝社長)も今年5月、味の素グループのベジプロフーズ(ベジプロフーズ(株):埼玉県比企郡 米田充社長)を買収。これは、関東での製品供給の円滑化が目的とみられます。不況の底を脱したのか、県域を越え、商圏を拡大しようとする買収が目立ちます。
人材を融通して相乗効果を狙う
人手不足が深刻な建設業界では、九州建設(九州建設(株):福岡県福岡市 得丸正英社長)が今年4月、愛知県の徳倉建設(徳倉建設(株):愛知県名古屋市 德倉正晴社長)の買収に応じました。国内外を問わず工事施工の人材を融通することで、グループ全体を挙げて相乗効果を創出することを狙っています。同業同士、弱い部分を補いながら生き残ろうということです。
回復するも1兆円には届かない
M&Aの回復とはいえ、平成29(2017)年上期、まだ、爆発力はありません。昨年は、コカ・コーラウエスト(コカ・コーラウエスト(株):福岡県福岡市 吉松民雄社長)とコカ・コーライーストジャパン(コカ・コーライーストジャパン(株):東京都港区 吉松民雄社長)の統合などで、1兆円企業が誕生しましたが、こうしたインパクトには届かない。もう少し雌伏の時期でしょうか。
●関連記事:「2016年、医療M&A件数過去最高の116件に。総額1兆6000億円超。他業種参入など盛ん」[2017.1.7配信]
[2017.8.5]
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