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みずほ銀行新システム、今度は丈夫か!?IT活用で人員は10年で2万人弱を削減

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ITで業務効率化、行員の3分の1を削減
みずほファイナンシャルグループは10月28日、今後10年間で1万9,000人を削減、現在の約6万人から4万人に規模を縮小します。IT(Information Technology:情報技術)活用による業務の効率化や、店舗の統廃合を進める方針です。
銀行など金融機関では、低金利の長期化によって収益力が低下しており、効率化を進めることで収益力を維持、強化を図ります。
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同グループの人員削減は、バブル期入社の大量採用時期の従業員が退職時期を迎えることから、自然減と採用の抑制で対応するとしています。
金融界は、フィンテック(Finance Technology:ITと金融の融合)により、人の手が省け業務を効率化できるようになっており、大幅な人員削減が可能となっています。

システム刷新で夜間・休日でも振込可、ATM利用時間も拡大
みずほファイナンシャルグループでは、新しい勘定系システムの完成に目処をつけたことで、金融界では安堵の声が広まっています。新システムの総費用は、最大4,000億円半ばとなる大プロジェクト。刷新するシステムは、入出金や口座管理を行う勘定系のシステム。接続テストや移行への予行を経て、平成30年度より段階的に切り替えられます。
新システムが本格稼働すれば、夜間や休日でも振込でき、ATM(Automated Teller Machine:現金自動預入れ払出し機)の稼働時間も伸びるなど利点も多くなっています。

2度の大規模システム障害
みずほファイナンシャルグループは、平成14年と23年に大規模なシステム障害を起こしました。特に平成23年の障害では3連休に全てのATMが停止しました。銀行では、窓口業務やATM、インターネットバンキングで発生する取引を勘定系システムで処理しています。
みずほ銀行では、口座利用客だけで約2,500万人を抱えており、日々の処理をオンラインで処理しているため、一瞬も止まることを許されない信頼性の高いシステムが必要です。
銀行の勘定系システムは複雑で、開発の難易度も高く優秀なシステムエンジニアが必要です。今回の新システムは、富士通や日立製作所、日本IBMなど優秀なシステムエンジニアが背水の陣で臨んでいます。

みずほ・ソフトバンク合弁会社、ビッグデータ解析、AIで融資額決定
一方、みずほ銀行とソフトバンクは合併会社信頼性)を設立。9月25日からビッグデータを解析しAI(Artificial Intelligence:人工知能)により個人信用力を点数化し融資可能額を算出。個人向けに融資する「AIスコア・レンディング」を開始しました。
レンディングの仕組みは、勤続年数や年収、趣味、性格など18種の質問を通じて顧客の信頼性や可能性を数値化した「AIスコア」を算出し、数値が高いほど貸出金利が低くなる仕組みを導入しています。
利用者にとっては利便性は良いものの、従業員はまた仕事を機械に奪われることとなりました。


[2017.11.8]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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