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五輪選手村マンション「HARUMI FLAG」の販売71倍と0倍の差の理由

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「HARUMI FLAG」第1期販売、申込数1,543組に
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令和2年の東京オリンピック・パラリンピックの選手村と使用される「HARUMI FLAG」は、五輪終了後に分譲マンションとして販売されますが、その第1期600戸が8月4日まで売り出され、申込数は1,543組と最高倍率で71倍に達しました。
平均で見ると2.6倍となり、600戸全てに申し込みがあったわけでなく、一部で購入申し込みが0倍という住戸があり、不動産業会の認識からでは異常な状況と言えます。

最上階は海沿で価格は1億円超え
平均で2.6倍で最高倍率で71倍という物件は、人気物件の証でもあり、通常は平均倍率5倍以上の住戸を回避する動きが出ますが、高倍率の住戸を申し込んでも抽選に外れる可能性が高いため、その後の第2期以降の販売に切り替えた可能性も高くあります。
「HARUMI FLAG」は、総戸数4,135戸が分譲される予定で、入居は令和5年の予定で「まだ先がある」との判断で申込み0倍の住戸が出たと考えられます。
高倍率になったのは、眺望の良い海沿でレインボーブリッジも目の前に見え、最上階住戸が倍率71倍となり、価格は80平米弱で1億円を超える3DKと普通のサラリーマンには手が出ない価格帯となりました。

首都圏大地震が起きた場合は?
一方、東京湾岸地区マンションは首都圏大地震など津波が来た場合、東京湾が入り口が狭いため東京都によると満潮時で平均海面2.61mとなり低階層には懸念されますが、東京都は一部浸水の恐れがあるものの、死者などお大きな被害は生じないとしています。
ただ、東京都湾岸局の資料によると、湾岸エリアの平均海面は4.6m以上となっており津波は最大で3.71mと見解しています。
東京都湾岸は、国内でも有数の津波の少ないベイエリアとされており、安心して海の眺望を楽しむこともできます。

アクセスは駅までは遠いものの、BRT開通予定で利便性向上
「HARUMI FLAG」は、最寄駅が地下鉄の大江戸線勝どき駅で、駅からは約16分以上となるものの、BRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)が身近にできる予定で自転車なら数分で銀座などにも出かけるメリットもあります。
「HARUMI FLAG」には、商業施設や小中学校もあり、51に及ぶ共用施設のうち26施設は利用可能で利便性は幅広く網羅されています。
投資目的でなく、住居目線で見ればこれからの日本のマンションの方向性を示すフラッグシップとも見られ、「HARUMI FLAG」の次回販売は11月中旬で、その人気度が注視されます。


[2019.8.27]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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