東大×プラップジャパン:AIを駆使して「印象を見極める」研究。謝罪の仕方を指南
AIで会見を見た人の印象を見極める
製品の不備や個人情報の漏洩など、企業にとって、不祥事の対応が重要であることは言うまでもありません。
謝罪会見の内容や印象次第で、反感を買って逆効果になることも少なくないのです。では、どうすればよいか。AI(人工知能)を駆使して、会見を見た人の印象を見極める研究が始まりました。
魅力工学と企業広報ノウハウのタッグ
このAIの共同研究は、東京大学情報理工学系研究科電子情報学専攻の山崎俊彦准教授と、企業広報を手掛けるプラップジャパン((株)プラップジャパン:東京都港区 鈴木勇夫社長)のグループが進めています。
平成28(2016)年11月にスタートし、本年から本格化しました。最先端の「魅力工学」と、蓄積された企業広報のノウハウを掛け合わせた、ハイブリッドの研究です。
14種類の印象をほぼ正確に当てる
山崎准教授は、画像や音声、テキストのビッグデータ解析が専門。平成25(2013)年以降、良質なプレゼンテーションが集まる米国の講演会「TED」のスピーチについて、AIでの分析を続けてきました。
ネット上に配信された約1600本の講演の音声と、視聴者が評価したアンケートの結果と照らし合わせ、AIに学習させた結果、「独創的」「刺激を受ける」「説得力がある」「驚いた」「面白い」など14種類の印象をほぼ正確に当てるようになりました。
メディアトレーニングの実績を活用
一方、プラップジャパンは、企業トップに記者会見での話し方を指導するメディアトレーニング事業を手掛け、その実施回数が平成28(2016)年実績で約160件に上ります。
同社のノウハウを加えて教材にしたAIをノートパソコンに組み込めば、どんな場所でも評価や採点ができます。会見前日の予行演習などに役立ちそうです。ビジネスの芽はこんなところにもあるという好例です。
●関連記事:「不動産業界:人工知能(AI)、情報技術(IT)/ローン借り換えアプリ、中古物件の適正価格を透明化」[2016.11.14配信]
[2017.1.31]
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