ソニー:構造改革が成功し、平成30年には20年ぶりの過去最高益も視野に
構造改革が奏功。収益構造が明確に
ソニー(ソニー(株):東京都品川区 平井一夫社長)が好調です。平井一夫社長が平成24(2012)年に就任して以降の構造改革が成功し、金融、エンターテインメント、エレクトロニクスがバランスよく稼ぐ収益構造が明確になってきました。「リカーリング」という次の一手を模索中です。
株式時価総額5兆円のガリバー企業
ソニーの株式時価総額は5兆円を超えます。日立製作所((株)日立製作所:東京都千代田区 東原敏昭社長)やパナソニック(パナソニック(株):大阪府門真市 津賀一宏社長)を大きく引き離す国内のガリバー企業です。ただし、世界に目を向ければ、米アップル(90兆円弱)、韓国サムスン電子(約30兆円)などに及ばず、ネット時代の雄とはなっていません。
大ナタを振るって赤字体質から脱却
平井社長は「ソニーを変える」と訴え、リストラ、パソコン事業「VAIO」の売却、テレビの販売地域の縮小、スマートフォン(スマホ)事業の改革などに大ナタを振るって赤字体質を脱却。平成30(2018)年3月期は20年ぶりの最高益も視野に入るなか、今、注力するのが、リカーリングと呼ぶビジネスです。製品を売って終わるのではなく、サービスを通じて継続的に収益を得る。例えば、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」を売るだけでなく、ネット経由で動画などを配信する有料会員サービスへとつなげていきます。
いちメーカーではない理想のソニー像
PSを通じたネット利用者が月間7000万人おり、PS4のネット利用が週6億時間というプラットフォームを生かして、有料のコンテンツ配信を増やします。音楽事業も含めると連結売上高に占めるリカーリング型事業の比率は平成28(2016)年3月期の35%から平成30(2018)年3月期に40%になる見込み。平井氏の目指す理想のソニー像は、いちメーカーではないということしょう。
●関連記事:「ソニーのPCブランドVAIOの事業譲渡を契約締結!復活なるか他社PC、タブレット型端末との戦い」[2014.5.12配信]
[2017.6.3]
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