免税売上高、高島屋が一人勝ち。2月の前年同月比34%増。3つのポイントが強さの秘密
一人勝ちの高島屋、前年同月比34%増
中国人訪日客らの"爆買い"ブームが去り、その変化に多くの百貨店が苦慮するなか、高島屋((株)高島屋:大阪府大阪市 大本茂社長)が、「一人勝ち」の強さを誇っています。免税売上高は今年2月、前年同月比34%増を記録。ちみなみに、業界平均の伸び率は10%でした。強さの秘密は、「来るとき」「買うとき」「どこで買う」の3つで説明されます。
旅行会社、通信会社と提携
「来るとき」とは、外国人が来る時の仕掛けのこと。高島屋は、3億人超の会員を抱える中国最大のオンライン旅行予約会社、携程旅行網(シートリップ/上海市 孙洁CEO)や、NTTドコモ((株)NTTドコモ:東京都千代田区 吉澤和弘社長)と提携しました。
訪日前、到着後のきめ細やかな情報戦
シートリップは、訪日前の中国人に対し、高島屋のPR情報を配信します。ドコモも、訪日客が空港に降り立って携帯電話ネットワークが切り替わった際、スマートフォンに高島屋の店舗情報や1000円分の割引券を配信します。きめ細やかな情報戦で、まず、有利に立ったのです。
便利な決済システムを全店で導入
「買うとき」は、電子マネー決済での仕掛けです。「中国アリババ集団」(杭州市 ジャック・マー会長)傘下の決済サービス「支付宝(アリペイ)」や、友人間でのお金のやりとりや割り勘に使えるアプリとして中国で4億5000万人が利用する「騰訊控股(テンセント/深圳 馬化騰CEO)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」などに対応できる決済システムを、全店の化粧品売り場のレジなどで導入しました。
戦略に運が味方した交通網
最後の「どこで」は、訪日客にとって便利な立地を最大限に生かす仕掛け。大阪・ミナミにある大阪店は、関西国際空港と鉄道1本でつながっています。東京・新宿店のすぐ横には、昨年、高速バスターミナル「バスタ新宿」が開業しました。先手必勝の戦略に運も味方して、成功しているのです。
●関連記事:「高速バスターミナル『バスタ新宿』:開業2ヶ月で想定外の経済効果。高島屋は売り上げ3%増」[2016.06.18配信]
[2017.4.29]
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