高速バスターミナル『バスタ新宿』:開業2ヶ月で想定外の経済効果。高島屋は売り上げ3%増
今年4月、JR新宿駅南口に誕生した、高速バスのネットワーク『バスタ新宿』(新宿高速バスターミナル(株):東京都渋谷区万代典彦社長)。ブログでも開業当時の様子を紹介しました。
バスタ新宿は39都道府県の300都市をつなぎ、1日2万~4万人がここを拠点に全国へ行き来します。新宿各地19カ所に分散していた乗り場を集約し、最大14分かかった移動時間を1分に短縮した結果、「想定外」の効果が生まれました。
駅ビルや周辺商業施設が、次々と変貌し始めたのです。
新宿エリアの年間商品販売額は1兆円超
新宿駅の利用者は、世界最多の1日350万人。新宿エリアの年間商品販売額は、全国1位の1兆円超です。新宿と、隣駅の代々木を合わせた外食の規模も、約1500億円と首都圏1位。
膨大な人が行き交い、多様な消費が生まれるこの新宿で、バスタ新宿の新設はさらなる"カンフル剤"になりました。
近隣ビルに入居のテナントは6000人雇用創出
バスタの隣では、32階建てのJR新宿ミライナタワーが開業しました。グループ3社が入居したセイコーエプソン(セイコーエプソン(株):長野県諏訪市 碓井稔社長)など一流企業の参加も多く、約6000人の雇用を生みだしています。
確かに、地方に拠点を置く企業にとっては、これ以上ない便利な場所です。新宿ではビルでは空き室も目立つなか、ここは別世界です。
高島屋の入店客数は10%増、売り上げ3%増
駅南口が整備されたことで、ごちゃごちゃしていた導線が解消され、南側への人の流れが活性化しました。
今秋20周年の百貨店「高島屋((株)高島屋:大阪市中央区 木本茂社長)」新宿店。4月の入店客数は前年同月比10%増となり、売り上げも同3%増です。
周辺の百貨店や商業施設も、「バスタに近い入り口から入る客が飛躍的に増えた」とうれしい悲鳴を上げ、既存施設との相乗効果が生まれています。
今後、コンビニやカフェ、ベンチ、外国人旅行者向けサービスなどがさらに充実すれば、新宿は、名実ともに「世界への玄関」になるでしょう。
[2016.06.18]
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