家計調査(昨年11月)消費支出1.5%減。15カ月連続減少/有効求人倍率1.41倍・完全失業率3.1%、雇用は好調
消費低迷の一方で雇用は改善
総務省が昨年12月27日に発表した11月の家計調査。実質の消費支出は、前年同月比1.5%減で、1年3カ月連続の減少でした。年が明けたものの、消費は依然、低迷しています。しかし、雇用は一貫して改善しており、それを下支えに、景気は緩やかながらも回復基調といえます。
年末商戦奮わぬ百貨店。高島屋19%減
年末商戦は、奮わなかったようです。高島屋(株)高島屋:大阪府大阪市 大本茂社長)が同日発表した平成28(2016)年3~11月期の連結決算は、純利益が132億円で、前年同期比19%減。大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社で、百貨店事業を核とするJ.フロントリテイリング(J.フロントリテイリング(株):東京都中央区 山本良一社長)も、純利益は13%減の161億円でした。
正社員増加数が非正規を3カ月連続上回る
ただ、雇用は好調で、昨年11月の有効求人倍率は1.41倍と、25年4カ月ぶりの水準です。完全失業率は3.1%で、こちらも低水準を保っています。正社員の増加数は、非正規社員の増加数を3カ月連続で上回りました。昨年のキーワードは、全世代の「貧困」でしたから、明るい兆しです。働く女性が増えた結果、家事代行サービス大手のベアーズ((株)ベアーズ:東京都中央区 髙橋健志社長)は、11月の利用者数が、前年同月比で約15%増えました。
底が堅い「コト消費」
体験を買う「コト消費」も、底堅さを見せます。東京ディズニーリゾート((株)オリエンタルランド:千葉県浦安市 上西京一郎社長)は、昨年4月、大人一日券を500円値上げしましたが、平成28(2016)年度の入場者は、前年より微増の3040万人を見込んでいます。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン((株)ユー・エス・ジェイ:大阪府大阪市 J. L. ボニエCEO)も、過去最高だった平成27(2015)年度の1390万人を超える見込み。テーマパークや娯楽の消費牽引力はかなりのものです。
●関連記事:「総務省発表:ボーナス商戦奮わず。7月の消費支出0.5%減で、11カ月連続の減速」[2016.9.6配信]
[2017.1.18]
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