衣料品通販サイト「ゾゾタウン」のスタートトゥデイ急成長。年間取扱額2000億円でオンワードを凌駕
若者に人気のブランドを集める戦略
大手アパレル企業の不振を後目に、衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイ((株)スタートトゥディ:千葉県千葉市 前澤友作社長)が、急成長を続けています。ファッションは、世界でも最も売り上げが伸びている分野の一つ。その軸となる通販サイトを巡る競争が激化するなか、若者に人気のブランドを集める戦略に軍配があがった格好です。
年間取扱額2000億円、店舗販売を凌駕
同社の平成29(2017)年3月期連結決算は、年間取扱額が2000億円を超えました。この額はアパレル最大手オンワードホールディングス((株)オンワードHD:東京都中央区 保元道宣社長)の売上高に匹敵し、営業利益の262億円は三越伊勢丹ホールディングス((株)三越伊勢丹HD:東京都新宿区 杉江俊彦社長)を上回りました。通販が、店頭販売を凌駕したと言えます。
収入の大半はゾゾタウンの手数料
スタートトゥデイの収入の大半は、ゾゾタウンに出店するアパレルからの手数料。ユナイテッドアローズ((株)ユナイテッドアローズ:東京都渋谷区 竹田光広社長)やビームス((株)ビームス:東京都新宿区 設楽洋社長)などのブランドが起爆剤になり、20~30歳代に衣料のネット購入を普及させました。センスのよさで消費者の心をつかみ、勝ち残ったわけです。
ネット通販急成長のなかで打つ次の一手
さて、今後ですが、やはり簡単な道ではないでしょう。楽天(楽天(株):東京都世田谷区 三木谷浩史社長)が平成28(2016)年、専用サイト「楽天ファッションスクエア」を開設し、さらに、その専用サイトを飛び出した企業が独自のサイトを始めて消費者に喜ばれる時代です。大手アパレルも自社のネット通販に注力してくるでしょう。次の一手をどう打つかが注目されます。
●関連記事:「アパレル業界「脱中国」:イトキン2016年撤退。サンコー鞄は国内自社工場化」[2017.2.24配信]
[2017.5.16
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