OECD(経済協力機構):5/22、より良い暮らしの指標(BLI)発表/日本は36ヵ国中21位
日本人の幸福度:36ケ国中19位から21位に
OECD(Organization for Economic Cooperation and Development:経済協力開発機構)は、5月22日、各国の国民生活の幸福度を評価したBLI(Better Life Index:より良い暮らし指標)の最新版を発表。日本は、「仕事と生活の調和」や「生活の満足度」などの低評価から、総合評価で36ケ国中21位と前年の19位から低下しました。
※OECDとは、民主主義や市場経済を支持する国が、「雇用増大」や「生活水準向上」、「世界貿易成長への貢献」を目的に活動する国際機関。50年以上にわたり、世界で最も信頼できる統計や経済、社会データを収集し分析、予測などを調査しています。
日本「仕事と生活の調和」は世界ワースト3
BLIは、GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)に代わる国民の幸福、豊かさを表す指標として昨年から公表され、OECD加盟34ケ国に加え、今年はブラジル、ロシアも算出されました。
指標は11項目で構成され、各項目で日本の「仕事と生活の調和」は34位とワースト3入り。週に50時間以上働き、睡眠や食事、余暇に使う時間が少ないと低評価。「生活の満足度」も27位と国内の生活情勢が反映されました。総合評価では、これらの項目の他、「収入」や「住宅」、「環境」、「格差」などが加味され、トップはオーストラリアで2年連続。ノルウェー、米国が続きました。
「安全」はトップ、「教育」2位、でも幸せにはならない
一方、犯罪に巻き込まれる確率や殺人事件率の低さが評価され「安全」ではトップ。「教育」でも、高卒以上の学歴を持つ成人の割合や、OECDの学習到達度調査の読解力に優れると2位になっています。安全で教育がしっかりされていても国民の幸福度の向上とはなりませんでした。
戦後、高度経済成長を遂げた日本はバブル崩壊後、長引くデフレ経済に「豊かで幸福なはずの日本人」が低下してきています。メディアは、毎日のように震災・原発事故対応や野田政権の増税、社会補保障の破たんなど、現状の批判が繰り返され、見る側にとっては「日本に将来はない」と言わんばかりです。私たちが明るく前向きな生活できる社会を取り戻さなくてはなりません。
世界最貧国「ブータン」は世界一幸せな国?
平成23年年11月に来日したブータン国王は、国会の演説で震災など経験すべきでないとした上で「不幸からより強く大きく立ち上がれる国があるとすれば、日本と日本国民だ」ととの演説はこころに沁みました。「世界一幸せな国」と言われるブータンの一人当たりのGDPは、2,000ドルにも満たず世界でも最貧国の1つです。しかしながら国民の97%は「幸せです」と答えます。
日本はもうダメだという報道にこそ問題がある。
ギリシャ発の欧州金融危機で、各国の混乱に比べれば「日本はまだ幸せ」と楽観的になれる方もいるでしょう。国内では、失われた20年の景気低迷で、中国に自慢の経済で抜かれ、国内では原発事故による安全神話崩壊など「日本はもうダメだ」とマスコミ、社会、若者が口をそろえます。このような報道を鵜のみにして、悲観的になるのは自由ですが、ここは考え方を切り替えてみましょう。
今こそ評論家ではなく「乱世の奸雄」が現れる時!
これからは、あくまでも偏見に満ちた私見ですが、日本は何度も苦難や苦境を乗り越えてきました。その都度「乱世の奸雄」のようなリーダーや人物が現れ、ひどい国難を回避しています。そのような資質を持った人物が、社会から放逐をさる社会システムこそが問題なのではないでしょうか。役人天国で、きれいな身の丈の人ばかりがリーダーにはなれないのです。思い出してください、原発事故発生時の首相を見れば一目瞭然です。増税ばかりではなく、将来を示すリーダーが現れる時です。
生かされている自分を感じると幸せはすぐ隣に!
人には、誇りこそ幸せの源です。日本に誇りを!仕事にプライドを!家族に愛を!世界も為に働く生きがいを!健康に感謝を!明日が迎えられる喜びを!生きてる自分から、大自然に生かされていると感じることができるのです。本当の幸せは苦しさの中にあるものです。
「六中閑」から一節:苦中楽有り
[2012.5.26]
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