外食産業売上高、2年連続前年超え!明暗分けたファミレスVSファーストフード、焼肉好調12.5%増
ファミレス:かつての主要顧客、団塊世代引退でくつろぎ求め
日本フードサービス協会は1月27日,昨年加盟約200社の売上高が前年比0.7%増と2年連続前年を上回ったことを発表。ゆっくり過ごすことができるファミリーレストランなど、かつて主要顧客だった団塊世代が引退して利用することになったことや、景気回復ムードでくつろぎを求める層が増加したことなどが要因と見られます。
4月の消費税率引上げの伴い、増税分を単純にメニューに価格転嫁するか、新たな新メニューの開発か各社、顧客獲得へ競争が増します。
ファミレス「焼肉」好調,12.5%増
業態別では,ファミリーレストランが前年比3.3%増と全体を牽引。特に前年まで食中毒事件などで落ち込んでいた「焼肉」が同12.5%増と全業態中トップで好転。「和風」が同4.5%増と続きます。ほかに「中華」や「洋風」も前年を超えファミリーレストラン全体が前年を上回りました。
一方,ファーストフードは同0.5%減と2年ぶりに減少。「和風」はプラスに転じるものの「洋風」が足を引っ張りました。また、若者の酒離れなどの影響でパブ・居酒屋は同3.5%減と5年連続減少しました。
ファミレス:長引くデフレでリストラ後,アベノミクの追い風で好転
ファミリーレストランは、長引くデフレで客離れにくわえ、コンビニやハンバーガーチェーンなどとの競争で業績が低迷。店舗の閉鎖や人員削減など起業努力の結果,ようやく底入れ感が出たところにアベノミクス効果の追い風で昨年は売上好転となりました。
ロイヤルホストは、昨年6年ぶりに新規出店を再開し、今年は4店舗前後出店予定。すかいらーくは、グループのガストの出店を今年30店舗と昨年の倍に増やす予定です。すかいらーくは、今年9月に株式市場へ復帰予定です。
ドトール:昔ながらの喫茶店にニーズ
一方,ファーストフードでは、コンビニコーヒーの躍進で逆風となるコーヒーチェーン。ドドールコーヒーを展開するドトール・日レスホールディングスの星乃珈琲店は、昔ながらの喫茶店でニーズの高まりを見せています。ドトールが持ち帰りや短時間喫茶に対し、単価は約2倍ながらゆっくり時間が過ごせるとシニア層を中心に支持を得て、今年2月期には30店舗を新規出店し、来期も30〜50店舗拡大する見通しです。
人口減少、少子高齢化が進むなか、外食産業は依然厳しい状況に変わりありませんが,魅力ある商品やサービスなど付加価値,差別化し継続的に提供できるかが今後の発展の鍵となりそうです。
[2014.2.8]
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