NTVPなどVC3社:仮想通貨発行で資金調達「新規仮想通貨公開」/投資総額計30億
仮想通貨を発行して資金調達
IT(情報技術)と金融を組み合わせた「フィンテック」は、金融の形態を次々に変えていきます。国内のベンチャーキャピタル3社が、仮想通貨を発行して資金を調達する「新規仮想通貨公開(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)」へ投資することが分かりました。投資総額は計20億~30億円になる見通しです。少し前は考えもしなかった新しい資金供給の手法です。
DeNAを発掘したNTVPなどが名乗り
投資する3社は、日本テクノロジーベンチャーパートナーズ(NTVP/(株)日本テクノロジーベンチャーパートナーズ:東京都世田谷区 村口和孝無限責任組合員)、ABBALab((株) ABBALab:東京都千代田区 小笠原治社長)、そして、金融情報会社のフィスコ((株)フィスコ:東京都港区 狩野仁志社長)。NTVPは、ディー・エヌ・エー(DeNA/(株)ディー・エヌ・エー:東京都渋谷区 守安功社長)などの新興企業を発掘したこと知られます。ABBALabは、情報とあらゆるモノをつながるIoT分野に強い企業です。
投資第一弾はテックビューロ
3社は、新規仮想通貨公開(ICO)を引き受け、仮想通貨やトークン(代替通貨)を購入する見返りに資金を供給します。投資の第1弾として、仮想通貨取引所大手のテックビューロ(テックビューロ(株):大阪府大阪市 朝山貴生社長)が候補に挙がっており、早ければ今秋の実施となりそう。1億円でICO投資を始め、10億~20億円まで規模を増やす予定です。
初の試み、どんな形態が生まれていくか
これまでベンチャーキャピタルは、未上場の企業に出資し、上場(株式公開)させることで、投資リターン(利益)を得るのが通例でした。ICOでは、有価証券など株式が介在せず、どういう形態で利益を得るかのルールもありません。日本では現在、金融商品取引法による規制もかかりません。どんな形態が生まれていくか、何もかもが初めての試みとなります。
●関連記事:「ICO(新規仮想通貨公開):独自の仮想通貨で資金調達。グノーシス数分で10億円!」[2017.7.12配信]
[2017.9.6]
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