景気動向指数、7ケ月後方移動平均が7ケ月連続下落!実感できない景気回復
先行指数指数、一致指数は久し振りの上昇
内閣府は、今年2月の景気動向指数を4月5日に発表し、速報値(平成27=100)年では景気に対し先行して動く先行指数指数は1月から0.9ポイント上昇し6ケ月ぶりに上昇、ほぼ一致して動く一致指数が0.7ポンント上昇し4ケ月ぶり上昇なりました。
一方、遅れて動く3ケ月後方移動平均指数は0.17ポインと下降し8ケ月連続の下降、7ケ月後方移動平均も0.33ポイント下降し9ケ月連続で下降しました。
景気動向指数、景気の現状、将来の経済予測に重要な指標
景気動向指数は、生産や雇用など経済活動において重要であり、景気に敏感に反応する指標を統合し、景気の現状を把握し将来の経済予測に資するために作成される指標です。
景気動向指数には、指標の動きを合成し景気変動の大きさなどを表すCI(Composite Index:景気動向指数)と、DI(Diffusion Index:各種判断を指数化)があります。
これまで景気動向指数は、DI中心の公表形態でしたが、近年の景気変動の大きさなどを把握することが重要となるCI中心の公表形態に平成20年4月より移行しています。
3月には「下方への局面変化」と下方修正
3月7日に發表された景気動向指数は、CIの落ち込みが厳しく基調判断は「下方への局面変化」に下方修正されました。
メディア各社では、景気回復の実感についてはアンケート調査を行なっており、乏しいままという意見が多く含まれました。
NHKが今年2月に行なったアンケート調査では、景気回復を「実感していない」が66%、日本経済新聞では「実感していない」が78%、共同通信では「実感していない」が78%、産経新聞が83.7%と7割以上が景気の回復を「実感していない」と応えています。
大企業、国内ニーズ拡大への事業展開を海外へ移行
日本は少子高齢化、人口減少により大企業では海外での収益に依存度を高め、将来の国内消費ニーズの拡大に事業展開がしにくくなっている状況です。
また、株主への配当の還元を重視する米国流の考え方が増え、結果、従業員への大盤振る舞い的な賃金上積みが期待できなくなっています。
平成31年3月期の上場企業の配当総額は、前年から9%増え、11兆6,700億円と6年連続で過去最高を更新するなど、収益が最高額になった上場企業でも、従業員の賃金待遇は、メリットは限定的と留まるなど、安倍政権の経済政策が問われています。
●関連記事:「経産省「景気動向指数」鉱工業生産だけでなく総合で評価!米中貿易戦争の影響が日本にも」[2019.3.12配信
[2019.4.9]
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