国勢調査(2015):総人口は1億2711万47人、10年で94万7305人減/都市部でも人口減の悪循環
大阪が人口減社会の未来を顕在化させている
「人口減社会」がいよいよ、深刻ですね。総務省が2015年の国勢調査の結果を発表しました。外国人を含む日本の総人口は1億2711万47人で、10年の前回調査に比べ、94万7305人減。都市部でも人口減少が進む新局面を迎えており、都市部が地方を補う構図さえも崩れつつあります。
人口減少が最大だったのは、東大阪市。言わずと知れた「パナソニック」などのお膝元であり、町工場が密集する企業城下町です。大手企業が海外へ生産拠点を移したことによる受注減や、後継者不足の直撃を受け、工場の減少、それに伴う人口の減少に歯止めがかかりませんでした。大阪府全体では0.3%減の883万8908人と、68年ぶりの減少。人口が全国2位の神奈川県、4位の愛知県は今回も微増ですが、大阪府の状況は、全国の都市部の未来を一足早く顕在化させたといえます。経済を構成する基本構造は同じですから。
人口減の悪循環を断ち切るための対策は?
厚生労働省によると、経済成長を現状のままとした場合、14年時点で6351万人だった就業者数は、30年時点で5561万人にまで落ち込みます。そうなると、経済の潜在成長率も、0.5~0.6%へ押し下がる懸念が生まれます。産業の空洞化を生み、日本経済を停滞させる「人口減の悪循環」を断ち切るため、女性や高齢者の労働力の活用拡大対策なことは言うまでもありません。
外国人労働力の活用を
もう1つ、外国人労働力の活用にも取り組むべきです。在留資格を持つ外国人数は約217万人(15年6月時点)で、3年間で約14万人増えています。彼らの雇用を正規、適正な形で拡大していくことも、国や経済界の重要な仕事でしょう。状況は、もはや「待ったなし」なのです。
[2016.4.6]
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