プラントオパール発見:世界初、植物の宝石発見/高校生リケジョ!、クワの葉からプラントオパール
クワからの発見は世界初!
若者たちの挑戦は、時として驚くような結果を生みます。早稲田大本庄高等学院(埼玉県本庄市)の女子生徒が、クワの葉から「植物の宝石」と言われる鉱物「プラントオパール」を見つけました。クワから確認されるのは世界初で、論文が植物学の国際的な専門誌に掲載されました。
クワはカイコの餌になる植物。プラントオパールはケイ酸の結晶です。分子構造が安定しており、地中の根から取りこんだ水に含まれている場合、植物が枯れても結晶が残ります。すでにイネの葉で発見されており、そのイネが数年前、どの地域で栽培されたかを知る手がかりになるとして、考古学で注目されました。クワからの発見も新たな可能性を拓くでしょう。
有志の研究が後輩に引き継がれ、結実
この研究は、理数教育を重点化した「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定校である同校で、2010年にスタート。生徒の有志が、校内に自生しているクワの葉が多様な形を持っていることに着目して研究し、その研究は後輩に受け継がれました。13年9月、顕微鏡をのぞいていた女生徒が、約50マイクロメートルの鉱物を発見。運営指導員を務める早大准教授がその元素を分析し、プラントオパールだと判明します。さらに、2000枚以上の葉を観察したデータが補強され、英語の論文が専門誌「Flora」に採用されました。
大学を卒業した学生に、大学生活について尋ねたリクルートの調査で、「(自分が)成長した」という回答は、理系女子が84.8%でトップ。挑戦し、発見し、コツコツと、あきらめず、研究を引き継ぐ。「リケジョ」たちの優れた資質が、ここにも伺えるように思います。
[2016.3.4]
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