東京産「カカオ」:小笠原村で量産化が実現!/平塚製菓×農園の偉業達成に拍手。
限定地域でしか栽培できなかった
「東京産カカオ」。なんとも夢のあるネーミングです。チョコレートの原料になるカカオの国内生産を、埼玉県草加市の菓子メーカー「平塚製菓」が実現させました。「カカオベルト」と呼ばれる、赤道を中心とした南北20度以内の限られたエリアでしか栽培できなかったカカオ。世界的に需要が増えているなか、民間企業の不断の努力が壁を突破したのです。
平塚製菓は、創業115年。菓子の相手先ブランドによる生産(OEM)を中心に、チョコレートや焼き菓子、ウェハースなどの生産、委託加工、開発を手がけています。昭和20年代には、フォンダンにスイートチョコレートをかぶせ、銀紙で包んだ、通称「玉チョコ」が人気でした。「平塚チョコレート」もロングセラー。アルバイト、パートを含めた従業員は200人です。
小笠原村で実現、初の東京産カカオ!
平塚正幸社長は2010年、東京産のカカオを使ったチョコレートをつくろうと発想しました。小笠原諸島の母島(小笠原村)で、村の農園経営者と意気投合し、カカオの栽培を始めます。同年は、発芽したカカオの木167本がすべて枯れました。翌年も失敗。大規模農園の整備から塩害を防ぐための特別なビニールハウスまで一つ一整え、11年、ハウスの1号棟が完成します。翌年4月に栽培が本格化し、13年10月、待望の「初カカオ」が収穫されました。その後も、発酵・乾燥などで試行錯誤を続けた末、板チョコ1万5000枚分に相当する0.5トンのカカオ豆の収穫にこぎ着けたのです。無農薬、ヘルシー、フルーティーと、魅力にあふれています。
プロジェクトへの総投資費用は、1億5000万円にのぼりました。補助金にも頼らず達成した偉業に拍手を送りたいと思います。
[2016.3.2]
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