日本の新幹線方式がインドで採用決定! 海外高速鉄道事業受注への巻き返しを図れ。
開業すれば所要10時間が約2時間に!
日本の新幹線方式が、「インド」西部のムンバイ~アーメダバード間(約500キロ)の高速鉄道で採用されます。日印両政府が今月、合意しました。「インドネシア」の高速鉄道計画では中国に敗れましたが、日本の技術は世界最高水準。これを機に巻き返しを図りたいですね。
計画では、2017年に着工し、23年に開業する予定。最高時速は約320キロで、完成すれば、現在8~10時間かかる所要時間が約2時間に短縮されます。1日3万5800人の乗客数を見込みます。総事業費約9800億ルピー(約1兆8000億円)のうち、1兆円程度を「円借款」で供与し、入札には、JR東日本や日立製作所など日本の企業連合が参加します。
最大都市と工業都市を結ぶ意義
日本の新幹線方式が海外で採用されるのは、07年開業の「台湾」高速鉄道に次いで2例目です。急成長を続けるインドは、現在7路線の高速鉄道を計画中で、日本のほか中国、フランスが受注にしのぎを削っています。その中でも今回のルートは、最大都市のムンバイと工業都市のアーメダバードを結ぶ重要かつ最優先整備路線で、これを取れた意義は大きい。
日本政府は、海外の高速鉄道事業の受注に力を入れています。たとえば、「米国」テキサス州のダラス~ヒューストン間。「マレーシア」~「シンガポール」間の横断路線。「タイ」のバンコク~チェンマイ間などでも、売り込みに懸命です。今回、活用した円借款は、新興国に対し長期、低利の資金を貸し付ける仕組みで、「有償資金協力」とも呼ばれるもの。いわゆる政府開発援助(ODA)の一種ですが、日本には実績もあり、大いに活用すべきでしょう。
[2015.12.26]
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