夏のボーナス支給額は全体に増加傾向に! ただし伸びが目立つのは非製造業。中小企業に波及するのはまだ先か。
建設、住宅は100万円の大台超え
各業界の夏のボーナス支給額が、出そろいました。全体に増加傾向です。しかし、産業全体で見た支給額の伸び率は、2014年度を下回り、増額の中心は、依然、アベノミクスや震災の復興需要で回復傾向にある大手企業。中小企業に波及するのは、残念ながら、まだ先といえそうです。
業種別に見てみましょう。
被災地の震災復興需要に支えられ、建設は支給額が5.59%増となりました。東京五輪も控えており、好調は当分続くでしょう。不動産・住宅も2.61%増の129万7982円で、全業種の中で唯一100万円の大台を超えています。首位は積水ハウス。節税につながる賃貸マンションの需要の高まりも、大きな要因になりました。
小売りでは、百貨店・スーパーが高い伸びを確保しました。昨年4月の消費増税で低迷していた個人消費が、回復してきた現れです。6月から本格化した中元商戦では、大手百貨店4社の売上高が前年を上回りました。ボーナスが消費に回ることを期待し、商戦の時期を遅らせる百貨店もありました。自分や家族のために、高額な中元商品を買う「自分買い」ブームも追い風のようです。
首都圏を中心にスーパーを展開するライフコーポレーションは、外食店やコンビニエンスストアなどの顧客を取り込んで業績が伸び、20.63%増の61万1904円でした。一方、消費増税後の反動減に苦しむ「その他小売業」は6.85%減少で、明暗を分けました。
約6割が支給額に満足
第一生命グループのネオファースト生命保険が今月、サラリーマン世帯の20~59歳の主婦500人を対象に、インターネットで実施した調査では、今夏のボーナスの平均手取り額は66万5000円。約6割が支給額に「満足している」と答えました。今後のボーナスが「増えていくと思う」人は32%。「減っていく、なくなると思う」人は19%で、楽観的な見方が優勢です。使い道(複数回答)は、預貯金が69%、生活費の補填28%、国内旅行24%でした。
[2015.7.31]
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