主要企業調査、今年度の景気見通し「改善」が9割!ゴールデンウィークは大盛況に景気回復本格化?
日銀の金融緩和効果、企業は3月期に最高業績を更新する見通し
産經新聞が主要企業115社に実施した「平成27年度の景気見通しについての調査」によると、9割の企業が「改善する」、「やや改善する」と回答し、景気の先行きに明るさをみせました。日銀の大規模金融緩和により円安や株高を呼び込んでから2年。平成27年3月期には、最高業績を更新する企業も増える見通しです。
平成27年3月期の最終利益については,「大幅に増益」と「やや増益」との回答が7割に達し、企業の業績回復は鮮明になってきました。増益の理由として「海外事業の堅調」との回答が33%、「国内需要の回復」が27%と続いています。
消費税増税の影響、和らぎつつある
国内景気については、「消費税増税の影響が和らぎつつある」ほか「賃上げと株高による資産効果が国内需要に好影響を与える」と前向きな声が聞かれます。ただ、円安の過度な進行を懸念する企業も多く、今年度の想定レートは,半数近い44%が「1ドル=116〜120円」としました。
昨年10月の、日銀のサプライズ追加緩和など急速な為替背変動は、企業の収支想定にも影響するため,「急激な円安・円高は業績に影響を与える」との意見も目立ちました。
ゴールデンウィーク、国内旅行3%増
旅行大手のJTBによると、今年のゴールデンウィークの国内旅行者数は、前年比3%増の2,380万人と過去最高。メディアでは、アベノミクスの景気回復の兆しと解説し、日本全国の行楽地では、「観光客が今年は多い」と映し出され、まさに景気は「気」からと捉えられます。
一方で,消費税率の引上げで消費者の購買心理は回復をみせず、円安によるコスト高で乳製品や食用油,コーヒーなどの値上げが続き,スーパーでの消費者へのインタビューでは「高い,厳しい」との声も伝えています。浮かれている状況ではないものの、どこか奇妙な高揚感がゴールデンウィークに起きました。
JR6社のゴールデンウィーク、旅客客数13%増
JR6社によると今年のゴールデンウィークの動向は、旅行客数で前年を13%上回り、景況感の改善や株価の上昇が追い風となっているとしています。今年は、曜日配列の関係で5連休となり昨年より1日長いことも国内旅行の追い風となりました。
企業は、景気見通しの改善が9割となるなか,ゴールデンウィークでは国内各地の旅行者の盛況な姿も映し出されています。日本経済においては、ネガティブな要因はあるものの、「気」をしっかり持ち続けることも大切なことと思われます。
[2015.5.9]
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