都心オフィスの空室率6年ぶりの低水準!外資やベンチャーに人気の高級オフィスニーズは拡大
新築ビルの供給は低下,企業はオフィススペース拡大の動き
オフィス仲介大手の三鬼商事が1月8日発表した東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は、昨年12月5.47%と平成21年1月以来、約6年ぶりの低水準となりました。新築ビルの供給が少なくなるなか、企業がオフィススペースを広げる動きが広がっています。
オフィス空室率は前月比で連続18ケ月低下。東京23区のオフィスビルの新規供給量は88万平方メートルと、昭和61年から平成25年までの平均を15%下回りました。
セキュリティ、利便性高い高機能オフィスが人気
外資系や国内のベンチャー企業など、家賃が高めでも高機能オフィスに相次ぎ移り入居する動き目立ちます。セキュリティ設備の充実や都心の利便性の高いビルを選択。景気回復への期待と事業の拡大を目指し、人材採用や企業の信用力の向上に役立てる狙いが見通せます。成長途中の企業と繋がりをもちたい不動産関連企業も積極的に企業誘致に動きます。
森ビルのアンケート調査によると,新規賃貸予定のある企業は、「オフィス面積の拡大」が59%と前年を3ポイント上昇。企業の事業拡大を追い風にオフィス市場は今後も堅調に推移する見通しです。
ハイグレードオフィスのニーズが拡大
高級オフィスは、ハイグレードフロアとして三菱地所が昨年10月に丸の内ビルディングオフィスフロアの最上階となる34階をリニューアル。小規模ながらハイグレードビルにオフィスを備えたいとするグローバル企業やベンチャー企業のニーズにこたえ、11区画を分割。9月末時点には9割の企業の入居が内定ししました。
ハイグレードビルは野村不動産でも手がけ,中央区に10棟、千代田区に4棟、港区に3棟と17棟全てが満室。新時代のビジネスリーダーたちのニーズを捉えました。
都心5区のオフィス賃料、前年から4.6%上昇
東京都心5区の平均賃料は1坪当たり1万6,953円。前年同月から4.60%増の746円上昇し、前月からも0.02%上昇しています。前年同月比では8ケ月,前月比では12ケ月連続賃料は上昇。オフィス空室率は5%台を維持し地区を問わずに好条件の大型空室物件に品薄感が広がっており,賃料相場は小幅な上昇傾向が続きます。
ハイグレードビルは、将来有望な企業のテナント獲得にも繋がり,好調な市況を背景にオフィス市場の差別化の動きが進んでいます。
[2015.1.15]
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