【今年を読む②】平成26年の「不動産投資額」から今年の動向を読む
東京;不動産投資見通しランキング1位
不動産開発に関する国際的な非営利教育教育機関のアーバンランド・インスティテュートと、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスの提供をするプライスウォーターハウスクーパースは、昨年12月4日,不動産動向調査報告書である「不動産の新しい動向、アジア平成27年」をを共同発表。日本は引き続き不動産投資市場として高い評価を獲得。今年の不動産投資見通しランキングでは、東京が1位となり大阪が3位となりました。
アベノミクスによる不動産取得に弾みがつき、大阪は2年前の前回の22位から浮上。豊富なアジアの資金が日本市場に供給され、東京と大阪はアジアでも最も注目される投資市場となっています。
東京不動産市場,東京五輪開催で投資対象復活
東京は、平成32年には東京五輪・パラリンピックが開催される予定で,投資家に改めて東京を投資対象に見直す機会となり,オフィスビルやショッピングモール、物流施設などが多く開発されるなど投資対象として復活してきました。
報告書では、規制緩和がすすむことにより市場はさらに活性化し拡大すると指摘する一方、不動産価格の上昇が見込まれるだけでなく、リスクが低水準にある都市としてのステータスも魅力の源泉としています。
一方,大阪は,不動産の取得競争が激化し、投資家が日本の二番手市場とみており多くのオフィスなどの不動産が過剰供給になるものの、昨年にはその大半は吸収され。空室率は低下を維持しています。
不動産投資、東京に次いで2位はジャカルタ
今年の投資見通しについては、不動産価格の上昇だけでなく認知されるリスクが低水準である都市というステータスも源泉となります。
1位の東京に続き2位はジャカルタ。インドネシア経済が活況で不動産価格も上昇するものの、アジアの他の都市に比べ不動産価格は低水準となります。3位の大阪に続き4位は,シドニー。高い利回りと成熟した経済が投資家を引きつけ不動産の取得競争は激化。築古のオフィスビルを住宅に転用するプロジェクトも注目を集めます。5位はメルボルンとシドニー同様の投資環境が見込まれ豊富な資金が魅力的な水準にあります。
JーREITが市場を押し上げ
人気のある市場では、価格や流動性の面で首都などが一番手都市となるなか、日本では例外的にJーREIT(Real Estate Investment Trust:不動産投資信託)との競争も激しく首都以外での投資家は進出。市場として独占は陰りが見られ、米金利上昇によるフィリピンやインドネシアなど新興国市場の魅力も陰りがみられます。
アベノミクス効果で押し上げられた不動産投資信託は、昨年には一部過熱感を示し初めておます。今後は、東京圏や大阪圏を避け、地方へシフトする動きも見られます。ほとんどの投資家は,一番手市場を望まれるものの、日本は例外でJーREITなどとの競争も激しく今年の不動産市場の動向が注目されます。
[2015.1.2]
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