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消費増増税倒産:スーパー「新税率対応レジ」購入できず破産/リスケ中の設備投資!これから始まる中小企業の淘汰

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消費増税前、早くも出ていた「関連倒産」
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消費税率が5%から8%となって半月余り。税率変更初日は交通機関の運賃誤徴収などの混乱も見られましたが、それも落ち着いてきた様子です。
その裏で早くも、今回の増税に対応できず倒産する企業が出たことが報じられました。
新潟県でスーパーを展開していた株式会社河治屋(新潟県新潟市西蒲区巻甲2505/代表:佐藤治彦氏)が破産を申請したのは3月19日ですが、消費税率に対応可能な新型のレジに買い替えることができなくなったのが大きな理由の一つであることから「消費増税がトドメを刺した、初の関連倒産」と見られています。

資金繰り悪化のなか、新税率対応レジへの交換できず力尽き
河治屋は、平成3年3月期には約14億1,400万円の売上高を計上していましたが、競合店舗の出店により業績が悪化。不採算店舗を閉鎖し、約2年前から金融機関に対して借入金返済のリスケジュールで金利のみの返済としていたほか、仕入先の一部には支払いを月2回に分けるなどの対応で協力を求めていたとのことです。
ところが業況が好転しないなかでエネルギー高騰などにも見舞われ、採算の悪化から連続して赤字を計上し、債務超過に転落。使用するレジが旧式なため4月以降の消費税率変更に際し対応できず、新規の設備投資もできない状況に陥っていました。

他人事ではない!増税による資金繰り悪化
「消費増税がトドメを刺した」とはいえ、河治屋の場合は以前からの業績不振で万策尽きており、現実的には「増税がなくとも早晩倒産していた可能性は高い」という見方もあります。しかし、これは決して他人事とは言い難い例でしょう。
スーパーに限らず、消費税率の引き上げに伴う設備投資を強いられる企業は少なくありません。レジや値札、自動販売機や券売機のシステム変更などがあります。
設備投資そのものは企業の経費であり、その際にかかった消費税は控除の対象になるものの、準備には少なからず資金が必要です。すでに資金繰りが厳しい企業にとっては、増税後の販売不振が懸念されるなかでその資金調達を行うのも、楽ではありません。

赤字でもとられる消費税!束の間の好景気後は中小企業の淘汰?!
消費税は「黒字課税」の法人税と違い、「赤字企業でも納めなければならない」という点も注意が必要です。
競争の激しい中では増税分を商品価格に転嫁するのも難しいもの。70~80%が赤字経営か、赤字ギリギリとされる中小企業においては死活問題です。アベノミクスによる景気回復で昨年度をなんとか乗り切った企業が、今回の消費増税で淘汰されては意味がありません。

[2014.4.19]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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