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日産「ゴーン神話」崩壊寸前!自動車大手で一人負けに「追いつけない」の本音

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日産80周年、記念パレードや名車展示会に多数のファン
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日産自動車は12月28日、創業80周年を迎え、23日には横浜の本社周辺で記念パレードやこれまでの名車の展示会を行い大勢のファンが集まりました。日産は、昭和8年に自動車製造株式会社として産声を上げ、翌9年に社名を日産に変え、平成21年には横浜・みなとみらい地区に現本社が完成。平成11年には倒産危機に追い込まれたものの、仏ルノーの最高執行責任者だったカルロス・ゴーンが最高経営責任者に就任。これまでの2兆円の借入金を4年で完済し日産復活を遂げましたが、その影には非情とも言えるリストラがありました。

14年前には3.5万人の人員削減、工場閉鎖
当初、人員削減計画は、1万4,000人の計画でしたが実際には倍以上の3万5,000人。徹底した人員削減や下請け、工場閉鎖による地域が犠牲となりました。その日産を牽引した「ゴーン神話」が崩れようとしています。
円安によりトヨタは今年3月期に最高益を出し、日産より下の富士重工業やマツダ、三菱自動車においても最高益を出すなか、日産だけが低迷。自動車大手7社のうち日産だけが減益と一人負けの構図は2年連続です。

V字回復から14年、改革疲れも
日産は、北米市場でトヨタのカムリに破れ、中国など新興国でも苦戦。来年3月期の見通しを650億円下方修正しました。V字回復から14年、従業員の危機意識も薄れ改革疲れにも見えます。
ゴーン氏は、モロッコやブラジルに1,000億円以上かけ工場を新設。ロシアではプーチン大統領の要請でロシア最大の自動車メーカー・アフトバスの過半数の株式を取得。もはや企業家というよりは訪問先の国で首脳クラスと会う外交官とも言えそうです。

キレるゴーン「トヨタを上回る投資、ホンダを上回る製品があるのに」
今年の東京モーターショーでは、ゴーン氏は「米国でトヨタに負けぬ投資をし、ホンダを上回る製品があるのに追いつけない」と報道陣に八つ当たり。野田政権時には、円高放置に「円高なら生産ラインを海外へ移す」と脅しもかけました。
開発に約5,000億円を投じたEV(電気自動車)・リーフの販売台数も日本や米国、欧州で50万台の生産体制が計画されたものの、市場投入後2年で販売台数は目標の1割の約5万台。次は誰にキレるのか、高額の役員報酬をもらい続ければ従業員の士気にも影響が出そうです。

[2013.12.27]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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