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サンマ「出遅れ」で異例の高騰!「目黒さんま祭り」も三陸直送断念/異常気象で「旬の味覚」商戦に変化

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1尾500円?!「旬」でも異常な高値のサンマ
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「高くて買う気も失せる」――連休前に家人が不服を漏らしていたのはサンマの価格。「安くて贔屓にしているスーパーでも1尾200円台」とのことです。
台所に無頓着な方はピンとこないかもしれませんが、この価格は例年のおよそ2倍。聞くとこれでも落ち着いてきたようで、9月の上旬には1尾500~600円で店頭に並んだ日もあったと言います。江戸時代には「下魚」とさえ呼ばれた庶民の味が、またもや手が届かないものになってしまうのか...と心細くなってしまいました。

「目黒さんま祭り」宮古産の直送断念
サンマといえば古典落語「目黒のさんま」にちなんだ「目黒のさんま祭り」。町中に広がる香ばしい香りや立ち込める煙も、季節の風物詩となりました。筆者も時間と体力に余裕のあった時期には旬を求めて並んだこともありましたが、近年は「行列1Km」など、人気の加熱ぶりもひとしお。
9月8日に目黒駅東口で開催された同イベントでは、毎年岩手県宮古市で水揚げされたサンマを振る舞うのが恒例です。東日本大震災直後の平成23年にも約5,000匹を直送し、復興をアピール。ところが、今年はこれまでに無いほどの不漁により、宮古市からの直送を断念。北海道・根室産を仕入れ、提供したことが報じられました。

「不漁」ではなく「出遅れ」?水温上昇で来遊遅れ
ちなみに、9月15日には目黒区田道広場公園でもう一つの「目黒のさんま祭」が開催されました。こちらも例年、三陸海岸の宮城県気仙沼産のサンマが提供されており、先の不漁の影響が心配されましたが、開催ギリギリの11日に水揚げを得て、約5,000匹の用意に成功。その後、宮古をはじめ各地で水揚げを得て、9月中旬に入ってようやく上向きに転じました。
これについては「猛暑で水温が上がり、低水温を好むサンマの来遊が遅れた」と考えられています。水産総合研究センターの調査では「資源量自体は昨年より多い」という結果も出ており、「不漁ではなく『出遅れ』」との見方です。

異常気象で「旬の味覚」商戦にも変化/新たな商機も「環境保全」は大前提!
秋の彼岸に向かうなか、サンマの価格もようやく安定し、食卓でも楽しめるようになりました。しかし、政府が「異常気象」と発表した今夏の猛暑や雨不足は、他の海産物や果物の収穫にも影響を与えています。
また、「旬」がずれつつあることにより、生産者だけでなく流通・小売でも商戦のピークが遅れたり、短くなったりすることを考えると、危機感を禁じえません。これがきっかけで新たな商機を掴む企業が出ることも予想はされますが、「環境保全」を大前提とした経済復興を目指したいものです。

[2013.9.21]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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