早すぎるコメ、高すぎる野菜...猛暑の陰で人気伸ばす家庭菜園、LEDの活用も普及間近!
「早すぎる」猛暑でコメ出稲前倒し、収穫遅れに注意促す
今年も連日続く猛暑は、やはり農業にも大きな影響を与えています。
7月11日には新潟県の新潟米生産対策会議で、今年の稲の成長がこれまでにないほど早くなっていることが報告されました。コシヒカリは平年比7日、こしいぶきは6日、出穂期が早まると予想されています。
稲の状態は良好だが、作業が遅れると品質に影響が出る可能性があるとして、施肥や、収穫の遅れなどに注意を促します。
新米の品質低下、供給減少に厳重警戒!
生育が早ければ旨い新米を早く楽しめるかと思いきや、都合がいいばかりではない様子。新潟県産コシヒカリは平成22年に猛暑の影響で1等米比率が過去最低の21%に低下。12年にも収穫期の高温と降雨でひび割れするコメが増え、市場への供給が減少しました。
そのため、刈り取りの時期を慎重に見極める必要があるのは間違いありませんが、乾燥貯蔵施設の利用日程の割り当てなどの都合上、収穫作業の前倒しは困難という問題もあるとのこと。新潟県は早めの情報提供を行いたいとしていますが、この先も続く暑さが新米の価格へ影響を及ぼすことも充分考えられます。
野菜価格は記録的高騰...レタス前年比2倍、キャベツは4倍!
既に値上りが深刻化しているのが、葉物をはじめとした野菜。春の少雨や低温で生育が遅れていたところに、猛暑が追い打ちとなり、品薄が進んでいます。
東京・大田市場では19日、首都圏への主要供給地である長野県産のレタスが10kgあたり1,575円の値をつけ、昨年同期(840円)の2倍近くまで上昇。記録的猛暑だった平成22年(1,050円)と比べても、525円もの高値です。群馬県産キャベツも同1,050円で、22年の735円を大きく上回り、最も安い取引価格は、昨年の4倍に達しました。
野菜の高値は9月まで続くとの見方もあり、家計を圧迫することとなります。
省エネ志向の高まりで家庭菜園人気上昇
野菜の供給安定に向け、農業法人化や企業による工場生産などが進む一方、家庭での野菜栽培も流行。知人の1人は節電の一環で始めた「グリーンカーテン」のゴーヤに味を占め、今年は郊外に農園を借りました。そこまで至らずとも、庭やベランダで家庭菜園を楽しむ人が増えていることは、近所を一回りするだけでも実感できます。
機は熟せり!LEDで家庭「内」菜園/住宅・家電大手も開発急ぐ
家庭菜園人気は、家の「内」にまで浸透の兆しです。消費電力の少ないLED(発光ダイオード)を使い、家庭内で野菜を育てる「LED野菜工場」の開発・販売が本格化。
機械商社の山善は昨年12月から、LED照明を使って葉もの野菜が栽培できる商品「お部屋畑」を販売。季節や天気を気にせず栽培できるとあって、需要を伸ばしています。
また、旭化成ホームズやパナソニックもLEDを活用した野菜栽培の実験を進め、商品化も検討中とのこと。省エネ志向やガーデニング人気の高まっている今、絶好の商機です。
[2013.7.27]
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