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中小企業のM&Aが増加!24年度は過去最高207件/技術・雇用を守り、「産業の新陳代謝」の役割

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中小企業のM&A、平成24年度は過去最高207件
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日本M&Aセンター(東京)の集計によると、国内の中堅・中小企業が全国で平成24年度に行った合併・買収(M&A)件数が前年度と比べて6.7%(13件)増え、過去最高の207件となったことが、分かりました。
全国のM&A実績は21年度が122件、22年度は156件、23年度は194件と、右肩上がりの推移を見せていますが、中堅・中小のM&Aは非公開で行われることが多いことから、実際の件数はこれよりも多いことが推測されます。

「企業価値を高めるM&A」事業の売却・譲渡で技術と雇用を継承
24年度は製造業が全体の約2割、卸小売業が3割程度で、業種の異なる企業同士が目立ちます。売却、譲渡の理由は後継者不在が圧倒的に多く、後継者不足や社員の高齢化に対応し、会社を売却、譲渡して事業を継続してもらう事例が増えています。
後継者不在に悩む中小企業がM&Aにより事業継続を図るケースは、都市部に限らず、全国的に増加傾向。帝国データバンクによると、国内企業の3分の2程度が後継者問題を抱えており、特に中小では顕著。日本M&Aセンターは「M&Aに活路を見いだし、企業価値を高める選択肢を視野に入れる経営者が多い」との見解です。

「産業の新陳代謝」政府も後押し
後継者難により事業継続が危ぶまれる中小企業が増えていることから、地域の金融機関にとっては、廃業などにより地元での資金需要が縮小することも懸念されてきました。
M&Aには、事業の売り手側にとっては従業員の雇用や、会社が培ってきた技術を守ることができ、買い手側の企業にとっては短期間で新たなノウハウを獲得できる、新事業参入ができるなど、双方に利点があります。政府は産業の新陳代謝を促す成長戦略を策定しており、同様のM&Aを後押しする方針を示しています。

地銀、信金から証券会社まで、金融機関は対応強化
M&Aを仲介する金融機関への相談の増加に伴い、地方銀行や信用金庫が証券会社と提携したり専門知識を持つ行員、職員を育成したりする形でM&A仲介業務を強化する動きもあります。中小企業が多い地方では今後、M&Aの流れが加速することでしょう。
また、銀行系証券各社ではM&Aを行う企業に財務面などで助言する業務を強化しています。三菱UFJモルガン・スタンレー証券がM&A助言の国内担当者を15%増やす方針を決めたほか、みずほ証券はシンガポールで助言業務を開始。SMBC日興証券もインドの大手投資銀行と協業を始めており、企業の海外進出を後押しします。

[2013.5.18]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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