新規上場3年連続増、公開株価も上昇!報道されない株式市場活況で高まる景気回復気運/これも新政権効果?
株式市場V字回復?新規上場48社、3年連続増加
国内証券取引所への企業の新規上場数は、平成20年のリーマン・ショックを受けて急減しましたが、徐々に回復を見せています。
今年の上場社数は昨年より11社多い48社。上場社数のピークであった平成12年、「ITバブル」による203社の上場と比較すると4分の1にも満たない数字ではありますが、22年から3年連続の増加となりました。
上場後の値動きも堅調を見せており、過去1年以内に新規上場した銘柄の値動きを示す「QUICK IPOインデックス(単純平均)」は5万4000強と、年初来の高値水準で推移。株式市場の活性化により、景気回復の気運が高まっています。
新規公開株価も上昇!IT以外も続々上場
新規上場企業の株価も上昇しています。今年に入って上場した会社の8割は上場時の初値が公募価格を上回りました。
なかでも、成長が見込まれる新ビジネスを手がける企業が目立ちます。
年内最後の新規上場日となった12月21日、東京証券取引所マザーズに上場したのは地盤ネット株式会社(東京都中央区日本橋1‐7‐9/代表取締役:山本強氏)の初値は公募価格の約2倍と、投資家の人気が集中。震災をきっかけに注目が集まる宅地向け地盤調査という事業の成長性が評価されています。代表の山本氏は「地震大国で培った技術で、海外へも出て行きたい」と抱負を語りました。
東大発「ミドリムシ」ベンチャー、注文殺到で初日は売買不成立!
インターネット関連以外の事業を手掛ける企業の上場が相次いでいることも、多様な個人投資家を引き付けていると見られています。
20日には、藻の一種ミドリムシを使った食品原料やバイオ燃料などを研究開発する東大発のベンチャー企業、株式会社ユーグレナ(東京都文京区本郷7‐3‐1東京大学本郷キャンパス内/代表取締役:出雲充氏)が上場しましたが、こちらは買い注文が殺到し、初日は売買が成立しないまま、気配値が上昇。同社は、JXホールディングスなどと共同で航空燃料に活用する研究もしており、平成30年の実用化を目指すとしています。
名証上場は6年連続減、35年ぶり新規上場ゼロ!
全国的には上場が相次いだ年となりましたが、名古屋証券取引所だけは、新規に上場する企業のみならず、企業再編に伴う上場などもなく、35年ぶりにゼロに終わっています。6年連続で前年を下回っており、前年より1社多い17社が上場廃止となりました。
上場企業数の減少が続けば、地域の中堅・中小企業を育成するという機能も低下しかねません。名証は監査法人や証券会社と共同して未上場企業に上場を促すセミナーの開催や担当者による中部3県の地元企業の個別訪問なども実施していますが、より地域に密着した上場支援が必要です。
[2012.12.29]
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